今回の「デザイナーノート」では、High Calibreに反映されるバランス調整や主なゲームプレイに関する変更点についての詳細と、その変更の理由に関する情報をお伝えします。
High Calibreに関するアップデート、変更、コンテンツの詳細については、こちらのシーズンパッチノートをご覧ください。
バランス表とBAN率の高いオペレーター
勝利デルタ VS プレゼンス
オペレーターのBAN率
ゲームプレイの再調整
防弾カメラ
- 防弾カメラが回転できるようになりました。
- 攻撃側の電子ガジェット(ドローン、クレイモア、エアジャブなど)を無効化するEMPバーストショットを追加。
- カメラの第一プレイヤーが発射可能。オペレーターのアビリティと異なり、所有はできない。
変更の対象となるプレイヤー層: カジュアル、トップランク、プロ
防弾カメラはその名の通り強力な情報源となりますが、そのPick率は私たちの意図と大きく乖離しています。したがって、防弾カメラの近接攻撃に対する反応を変化させた最近のガラスの粉砕に関する再調整を基に、さらなる機能を加えることにしました。
カメラの回転やEMPバーストの発射機能の追加によって汎用性がさらに高まり、プレイヤーの装備の中でより使うのが面白い「アクティブ」なツールになることが期待されます。防衛側にとっては、攻撃側のガジェットを無効化するためのMute以外の手段が増え、新たな戦略を練ることができるでしょう。また、チーム内の誰もがEMPのコントロールと発射が可能になる変更は、このサブガジェットをチーム全体を利する共通のリソースにすることを意図したものです。
ただし、防弾カメラのガラスが粉砕されると、EMPバーストの発射ができなくなるので注意が必要です。
ドローンカウンター
- 防衛側の画面上に、ラウンド中に防衛側が破壊した通常ドローン、またはMozzieが確保したドローンの数を表示するカウンターを追加しました。
- 以下のアクションはドローンカウンターに反映されません:
- 防衛側が特殊ドローンを破壊した場合(Twitch、Floresなど)
- 攻撃側がドローンを破壊した場合
- ドローンが停止している場合
変更の対象となるプレイヤー層: カジュアル、トップランク、プロ
死亡後のゲームプレイのテスト実施時、防衛側の多くのプレイヤーが自分たちを捜索する複数のドローンの存在に圧倒されてしまっていました。したがって、この機能に関わらず、これを機にプレイの快適性の向上に努めたいと考えました。
ドローンカウンターは防衛側の画面上に表示されるカウンターで、破壊したドローンの数を記録してくれます。数を容易に把握できるようになることで、防衛側は敵の残りのインテルを基に戦略を練ることができるようになります。それだけでなく、攻撃側のインテルやドローンの追跡・排除の重要性を把握しやすくなります。また、この情報は言葉を必要としないチーム共通のコミュニケーションの一種として機能するため、ソロプレイヤーや経験の浅いプレイヤーにとってメリットになる見込みです。
最も重要なのは、これが防衛側に新たな情報を提供するものではなく、これまで頭の中で数えていたものを可視化したに過ぎないという点です。また、上記のカウンターに記録されない特殊ケースについては、攻撃側が有するドローンの合計数を減らしたり、影響を与えたりするものではない点に留意してください。これはあくまで、元々の情報集能力を保持したまま、防衛側の心理的負担を軽減するためのものです。
プレイヤーカラー
- 各チームはブルーチーム、オレンジチームではなく「味方チーム」「相手チーム」と呼称されるようになります。
- デフォルトのチームカラーが青(味方チーム)と赤(相手チーム)に変更されました。
- チームカラーは青、赤、オレンジの名から変更可能です。
私たちは、本作をできる限り快適にプレイしていただくことを最優先に考えているため、長らく不変だった要素に改良を加えることがあります。その1つがチームカラーです。色による各チームの識別をより分かりやすくするため、これまで青またはオレンジだった各チームの色を、それぞれ一色に統一します(初期設定では味方チームが青、相手チームが赤)。
色の中には他よりも識別しやすいものがあるため、新たなチームカラーのデフォルトを設定すると同時に、それぞれのプレイヤーが好みの色に変更する余地も残しています。今回のアップデートでは3色(青、オレンジ、赤)が用意されていますが、今後さらなるカラーオプションを提供していく予定です。なお、選択可能な色については、明るさ、強度、距離などの要素に影響されないものになるように細心の注意を払っています。
マッチが白熱する中で、ガジェットの明瞭さの改善を含め、重要な情報をプレイヤーにより確実に届けるためのゲーム内における色の表現については、今後も取り組み続けていくべきテーマであると考えています。C4やクレイモアのレーザーの色の再調整をはじめとする詳細については、今後のシーズンでお知らせする予定です!
オペレーターのバランス調整
GOYOに関する注記
今年も終わりに差し掛かっている中、特定のオペレーターの再調整が目立って進んでいない現状があります。さらにお待たせしてしまい申し訳ございませんが、Goyoの再調整については今しばらく時間が必要です。Year 6のリリース時に、Goyoの再調整に関するプランをアナウンスしましたが、時の経過に伴い、他のオペレーターの変更が必要になったり、プランに沿った変更を行うにはアニメーションを一から作り直す必要があることも分かり、当初の想定よりも長い時間がかかっています。
皆さんが待ち望んでいる変更であることは重々承知の上で、全員が納得できるGoyoを確実に完成させるためにも、もう少しだけお待ちいただければ幸いです。
FINKA
- ダウン状態でアドレナリンサージを使えるようになりました。
- アドレナリンサージによる反動ブーストを削除。
- クールダウンを10秒から20秒に延長
変更の対象となるプレイヤー層: カジュアル、トップランク、プロ
Finkaのプレゼンスは私たちの意図に反して低いままとなっています。Finkaのゲームプレイアイデンティティをより明確にし、汎用性を高め、単なるヒーラー以上の役割を与えるために、アドレナリンサージの機能を修正しました。
ヒーラーは生存しているときのみ真価を発揮するため、Finkaの生存能力を高めました。これまでのサージは、ダウン状態の仲間を治療することしかできませんでしたが、自己蘇生も可能にしています。これによって、Finkaはより長くマッチに存在することができるようになり、ヒーラーとしての価値が高まっています。また、クールダウンの時間増については、彼女の治療能力は元々高かった上に素早い治療も可能(30秒で各攻撃オペレーターのHPを60回復できる)であり、そこに自己蘇生能力も加わるとバランスが崩れてしまう恐れがあったため、クールダウンの時間を延長することでバランスの調整を図りました。
また、プロプレイヤーから、アドレナリンサージの反動バーストは感覚的に習得した反動パターンを変えてしまうため、メリットよりもデメリットの方が大きい場合があるとのフィードバックがありました。しかし、こうした感覚をそこまで叩き込んでいないプレイヤーにとっては大きなデメリットになることは少なく、今回のFinkaのアップデートによってもたらされるメリットはそれよりも大きいものであると考えています。
VALKYRIE + 屋外カメラ
- 屋外に投げられたカメラは10秒後に通信が切断されます。
- この変更は防弾カメラとMaestroのイーヴィルアイにも適用。
- カメラは空中でもアクセス可能ですが、ビデオフィードは表面に設置されるまで開始されません。
- この変更はZeroのアーガスカメラにも適用。
変更の対象となるプレイヤー層: カジュアル、トップランク、プロ
バランス表を見ると、ValkyrieはFinkaとは対照的にプレゼンスとBAN率が非常に高くなっています。特定のマップで屋外にいるときに攻撃の戦略を組み立てるのに時間を使い過ぎてしまう新規プレイヤーにとってValkyrieは天敵となるうえ、経験のあるプレイヤーも、マッチの始めにValkyrieが屋外にカメラを設置したときの圧倒的な情報収集能力に苦戦しています。この問題に対応するため、建物外にいるときのカメラの機能に変更を加えました。
Valkyrieとその他の防衛側のカメラは、建物外に設置したあとすぐに通信が遮断されるようになりました。この変更によって、表面に設置されるまで起動することがなくなり、起動しても10秒間のみ信号が送られます。これは、とくにValkyrieのケースにおける、各ラウンド開始時の屋外カメラの機能を制限することを意図しています。ですが、建物内では大きな価値をもたらすことに変わりはありません。この変更はこれまで与えられていたメリットを制限し、攻撃側に準備する機会を与え、(防衛すべき建物内などで)Valkyrieが他の防衛側のカメラと組み合わせてどのように機能するかを調整するためのものです。
この屋外カメラへの変更は、プレイに大きな影響を及ぼすことが予想されます。10秒間という時間も現時点では妥当と考えていますが、テストサーバーでどのように機能するかを注視していきたいと思います。Y6S4のローンチに向けて調整を続けていく予定ですので、ぜひこの変更を体験してご意見をお聞かせください!
ECHO + MOZZIE
- 建物外でのドローンのタイムリミットを3秒から10秒に延長。
変更の対象となるプレイヤー層: カジュアル、トップランク、プロ
上記のValkyrieと防衛側の屋外カメラに関する変更に伴い、ドローンエキスパートに与える影響についても一貫性を持たせた調整を加える必要があります。カメラを通した屋外空間の受動的な監視に制限を加える一方で、EchoとMozzieに影響する変更を加えて建物外における能動的なドローンの利用機会を増やしました。
メインの建物外でのドローンの使用制限を3秒から10秒に延長することで、より多くの情報を集められるようになります。この変更によって、防衛側がラウンド開始と同時にわずかながら積極的に行動するようになり、ラウンド初期におけるこれらオペレーター2名の役割が増えることが期待されます。また、防衛側が屋外で使うカメラ系ガジェット間で連続性を持たせることが容易となります。
MAESTRO
- Maestroがカメラ非使用時、仲間がイーヴィルアイカメラを回転できるようになりました。
- ハッキングされた場合、Dokkaebiや攻撃側のオペレーターもカメラの回転が可能。
変更の対象となるプレイヤー層: カジュアル、トップランク、プロ
今回のアップデートに含まれるカメラに関するその他の変更(特にカメラの回転に関する変更)について、Maestroにどのように影響があるかを明確にしておきたいと思います。以前までは、自分でイーヴィルアイを回転することが可能でしたが、彼がカメラを使用していない時に仲間がカメラを回転させることができるようになりました。この変更は、Echo、Zero、Valkyrieなどのその他のカメラガジェットの回転のルールに合わせることを目的としています。また、Maestroは自身がラウンド中に排除された場合でもイーヴィルアイの回転を行えますが、撃つことはできません。
プレイヤーがオペレーターカメラを展開する際の機能に一貫性を持たせるため、Maestroのイーヴィルアイの例外的な制限を撤廃しました。
武器とアタッチメントのバランス調整
アングルグリップ
- アングルグリップによるエイム速度の上昇が以前より20%低下。
変更の対象となるプレイヤー層: トップランクおよびプロ
この変更が全ての人に受け入れられるものではないということは私たちも承知しています。アングルグリップは全員のお気に入りでしたが、それが問題の原因にもなっていました。非常に強力なアタッチメントであったため、ほぼすべてのケースにおいて欠かせないものになっていました。この変更はゲーム全体に影響を及ぼすことが考えられるので、ぜひテストサーバーで変更を体験し、ご意見をお聞かせください。これが大きな変化になることは重々承知していますが、実際のプレイでプレイヤーがどのように感じるかを知りたいと考えています。今後も調整を続ける予定ですので、他の変更と同様、皆さんのフィードバックをお待ちしています。
この変更により、腰撃ちからエイムに移行する時間が以前よりも少し長くなります。調整後のアングルグリップも強力であることに変わりありませんが、その他のアタッチメントが選択肢にならなくなる程のものではなくなるでしょう。この変更の意図は、武器の装備の多様性を促し、アングルグリップのPick率を下げることにあります。
先述したように、アタッチメントの調整に関するプランはこの変更に留まりません。他にも、ADS時間などの武器の重要情報をより適切かつ明確に表示できるようなHUDの改良に取り組んでいます。これが実装されたら、武器クラスだけでなく、武器ごとのこれらの値(ADSを含む)のバランスの調整に取り掛かり、それぞれの武器の固有性をさらに強化していく予定です。これらはあくまで将来的な計画ではありますが、長期的な計画も皆さんと共有しておくことが重要であると考えています。
ゲームパッド反動抑制
- 以下で横方向の反動を軽減:
- Jäger - 416-C
- Ash - RC4
- Vigil - K1A
- Zofia - M762
- Ace - AK-12
- Warden, Dokkaebi and Vigil - SMG-12
- Mozzie、Aruni - P-10 Roni
- Alibi - Mx-4 Storm
変更の対象となるプレイヤー層: カジュアルおよびトップランク
この変更については簡潔に説明します。コントローラーを使用するコンソール版において、扱いにくい武器があることは承知しています。とくに、横方向の強い反動は、マウスよりも制御がはるかに難しい場合があります。したがって、最近のシーズンで反動が強化された武器の一部について再考し、コントローラーユーザーにも反動が制御しやすくなるように調整しました。
上記のイメージは変更前後のもので、これらの武器にどのように影響するかを示しています。体験後の皆さんのご意見をぜひお聞かせください。
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