今回の「デザイナーノート」では、Demon Veilのシーズン中のアップデートで実施されるバランス調整についての詳細と、その変更の理由に関する情報をお伝えします。
Demon Veilと共にリリースされたアップデート、変更、コンテンツの詳細については、こちらのシーズンパッチノートをご覧ください。
バランス表とBAN率の高いオペレーター
勝利デルタ VS プレゼンス
オペレーターのBAN率
オペレーターのバランス調整
BANDIT
- 1つの補強またはガジェットに対して複数のバッテリーを設置できるように変更
変更の対象となるプレイヤー層:トップランク
Banditのガジェットを補強部に設置したものの、EMPで停止させられてしまった経験は皆さんもあるでしょう。バッテリーを回収して新しいものに付け替えるのは手間がかかるため、手順の円滑化を図りました。Banditは同一のオブジェクトやガジェットに対して複数のバッテリーを設置できるようになったため、バッテリーが停止してもスムーズに再設置が行えます。
このインタラクションはBanditでプレイするうえでの重要要素であるため、バッテリーを1ヶ所に1つしか設置できないという不必要(かつ論理的にもおかしな)制限は取り除くことにしました。戦闘のさなかでは、細かな手順を強いられて集中を削がれるよりも、トラップ戦術に集中できるようにしたいというのが私たちの意図です。
BLACKBEARD
- クレイモアを追加(ブリーチングチャージを削除)
変更の対象となるプレイヤー層:カジュアル
Blackbeardについては攻撃的なプレイスタイルの抑制としてメインガジェットの調整を以前に行いましたが、これには様々な意見が寄せられています。Blackbeardはこの弱体化の影響を極めて大きく受けており、変更点とロードアウトの相性が悪かったことで半端な状態になっていたのです。そこで、側面やローテーションの対策をしつつ後方から戦闘に加われる能力と上手く噛み合うよう、ブリーチングチャージをクレイモアに変更しました。
これによって、後述するクレイモアの強化とも相まり、Blackbeardは仲間に頼ることなく安全に戦いやすくなっています。ラペリング地点の多いマップでは特に影響が大きく、自分の攻撃戦術や仲間への援護射撃に集中しつつ、屋外からの攻撃に対する自衛が可能です。
GRIDLOCK
- トラックスキャニスターの数を3個から4個に増加
変更の対象となるプレイヤー層:トップランク
Gridlockについては、側面のカバー役としてより頼りになるオペレーターにしたいと考えています。現状ではNomadなどのオペレーターのほうが安定しており、効率面では今後もその状態が続くかもしれませんが、今回の強化によってGridlockにカバーできるエリアが拡大し、防衛側にとっては障害に遭遇する頻度が増す形となります。
NOMAD + ORYX
- 転倒したオペレーターが伏せ状態を維持できるように変更し、再び操作できるまでの時間を短縮
- 回復時間を2秒から1.25秒に短縮
変更の対象となるプレイヤー層:カジュアル
この変更によってノックバック効果からキルが確定する状況を減らし、効果を受けた側が伏せ状態のまま何らかのリアクションを取る、あるいは危機的状況から逃げ切るといった行動で生存できる余地を増やしたいと考えています。発生し得る状況の頻度と種類を考えると、OryxよりもNomadのほうが大きな影響を受けますが、どちらにも影響のある変更となります。
SMOKE
- 毒ガスがSmoke自身にも効果を持つように変更
変更の対象となるプレイヤー層:カジュアル
明確な弱体化と言える変更ではありますが、対象となるのはSmokeだけに適用されていた特別な耐性です。この脆弱性を加えることで、たとえガスマスクを付けていたとしても、アビリティはすべてのオペレーターに影響を与えるという点がより明確になります。また、この耐性が失われることで極度に攻撃的なSmokeプレイヤーも影響を受けます。毒ガスによってエリア阻止を行ったりプレッシャーをかけたりすることは今後も可能ですが、その中を突き進むにはSmoke自身も代償を払わなければいけなくなります。
WARDEN
- アビリティの持続時間を10秒から20秒に延長
- クールダウンを10秒から20秒に延長
変更の対象となるプレイヤー層:カジュアル
この変更は半分は強化であり、半分は快適性の改善でもあります。スモーク戦術やYingなどのオペレーターに対するハードカウンターとしてのWardenの位置付けが、これによって固まればと考えています。Wardenが力を発揮できるかは今後も状況に左右されますが、グランススマートグラスは使用タイミングの面で扱いやすくなるはずです。
YING
- フラッシュの持続時間を2.8秒から1.4秒に短縮
- カンデラの数を3から4に増加
変更の対象となるプレイヤー層:カジュアル
長くプレイされている方はお気づきかもしれませんが、これは以前のパッチで取り消された変更内容です。その理屈は変わらず、カンデラ1つ1つの効果は低下しても使用できる数が増えるため、全体では標的に与えうるフラッシュの効果時間の面であくまで中立的な変更となることを意図しています。また、持続時間の短縮は味方への効果にも当てはまります。これをふまえつつ、Wamai、Jäger、Wardenなどとの関係を中心に(上記の強化もあるためWardenは特に)、ゲーム内でのYingの立ち位置がどう変化するか、攻撃オペレーターの再選択への影響はどうなるかを注視していきます。
ガジェットのバランス調整
クレイモア
- ユニットの数を1個から2個に増加
- 影響を受けるオペレーター:Thatcher、Ash、Twitch、IQ, Blackbeard、Capitão、Jackal、Zofia、Lion、Maverick、Kali、Ace、Zero、Flores、Osa
変更の対象となるプレイヤー層:トップランク
クレイモア単体の性能は変わらずとも、以前より使いやすくなるため非常に大きな強化と言えます。この変更の主な目的は、NomadやGridlockの能力に頼らなくても2ヶ所の「ブロック」が可能なオペレーターを増やすことです。すべてとは言いませんが、一部の状況ではクレイモアがより魅力的になり、圧倒的な頻度で使用されているグレネードと比べて有効な選択肢になると考えています。
クレイモアを選択すればスタン、スモーク、フラグは装備できなくなります。側面をカバーするためのこのトレードオフを行えば、防衛側にとってはローミング戦術の危険度が増すことになり、銀行やカフェのマップではそれが顕著になります。また、影響を受けるオペレーターがこのガジェット変更を利用すれば、状況次第でより多彩な活躍が可能になるとも考えています。そうしたすべてをふまえ、この変更およびその他の調整が与える影響を、あらゆるスキルレベルのゲームで注視していきます。
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