最近行われたインタビューで、私たちは次のような発言をしました。
「プロプレイヤーが、私たちが提案する機能に満足していないなら、それは私たちが正しい方向に進んでいることを意味します」
この発言の意図について、より詳しくお話したいと思います。バランス調整には、プロを含む全てのプレイヤーを、安全圏から引っ張り出す意図があることは事実です。ただ、これは意図的にプレイヤーにフラストレーションを与えるために調整している、という意味ではありません。私たちは、プロプレイヤーが特定のアップデートやメタにおいて力を発揮するのではなく、ゲーム全体を通して高いパフォーマンスが発揮できるような環境を目指しているのです。また、プレイヤー全体のことも考えなくてはいけません。プロのゲームプレイには一般のマッチメイキングと共通する部分もありますが、全てがそうというわけでもありません(例えばGoyoなど)。
ハイレベルなプレイヤーのゲームプレイについて、いくつか共有しておきたい事項をまとめました。
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プロプレイヤーはゲームを極めていて、今現在公開されているゲームに精通することを重視しています。そのため、他のプレイヤーにとっては有益な変更であったとしても、自身のチームの構成や戦略、パフォーマンスに問題が出る可能性を考慮して、変更に反対する場合があります。
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プロプレイヤーは「レインボーシックス シージ」を隅々まで知り尽くしており、私たちが見逃してしまうような多くのことに気がつきます。つまり、何かを決定する前には、プロプレイヤーによるゲームの理解と、ゲームを全体として見ている私たちのデータの間でバランスを取る必要があります。
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こうしたハイレベルのプレイヤーには、バランス調整の過程でこちらが考慮した情報を提供することが重要だと認識しています。いただいたフィードバックへの対応方法の変更や、ご意見に反する決定を行った理由を説明しようと考えています。詳細は以下をご覧ください。
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プロからのフィードバックも参考にしていますが、それと同時にプロのマッチを含む、ゲームのあらゆる側面からデータを収集しています。プロのフィードバック、一般プレイヤーのフィードバック、その他の手元のデータを基に、最善の決定を下しています。
最近の変更に関する懸念事項や以前に取り上げられた問題への対応方法についても概要を説明します。
- バランス変更に関連するコミュニケーションを改善し、プロプレイヤーの意見との相違が見られる重要なトピックに関する決定などについては、より詳細に変更の意図や経緯を説明します。こうすることで、全員が同じスタートポイントに立って議論に参加できるようになります。ただし、全てのトピックでこのやり方を採用するわけではありません。比較的重要なトピック(たとえば、Jägerの2スピード/2アーマーへの変更など)に絞って、より細かな情報を共有していくつもりです。
- どのプレイヤー層を狙った変更なのか、より詳しい情報を提供します。
- 変更がテストサーバー上で実施される前に「デザイナーノート」を更新します。これにより、次回のアップデートでいきなり変更を適用するのではなく、あらかじめプレイヤーの皆さんにも情報を開示した上で、その変更に至った経緯や意図を説明させていただきます。
バランス表とBAN率の高いオペレーター
オペレーターの人気を計る基準には、プレゼンスの値を参照しています。これはPick & Banの導入を受け、その影響を反映するために考えられた措置です。プレゼンスの定義: Banされていない時のオペレーターのPick率
勝利デルタ: 勝利デルタは、オペレーターのマップ当たりの勝利デルタから算出されます。より精度を高めるため、通常はマップごと、および爆弾エリアごとに計算をしています。
Ying
- スモークグレネードを追加
- クレイモアを削除
- T-95 LSWのダメージを43から46に増加
- カンデラを1つ追加(合計4)
Yingのプレゼンスはまだ私たちが目指している水準には達しておらず、勝利デルタはアップデートY4S4.3以来下がっています。カンデラを追加することでYingのパフォーマンスを強化し、目標を達成する上での選択肢を増やします。
クレイモアをスモークグレネードに変更することで、Yingのチームへの貢献度を引き上げます。Yingをプレイする際は、仲間との連携がさほど求められません。Yingが先陣を切るときに、これまで以上に仲間との相乗効果が発揮できるように調整を加えます。また、スモークグレネードは、ブラックミラー、展開型アイテム、Goyoのシールドなどのユーティリティから逃れる手段として有用です。メインガジェットとサブガジェットを改善し、相対的にドローンへの依存度が引き下がるので、より使いやすく俊敏に攻撃に参加できるようになるはずです。
また、LMGのダメージを増加させ、1対1の場面での能力を引き上げます。適切な数値に設定されてはいますが、現状では彼女のLMGは求めている水準に達していません。パフォーマンスのモニタリングを継続し、必要に応じてさらなる調整を加えます。
銃
M-12
- CaveiraのM-12にレーザーホログラフィック・サイトを追加
以前のFrost(#C9Holo)やVigil(#BOSGACOG)と同じく、CaveiraのSMGにレーザーホログラフィックを搭載できるようにします。この変更によって銃やオペレーターのパフォーマンスが大きく変わることはなく、純粋にゲームプレイの質を向上させるための変更となります。
TCSG12
- 武器ダメージを84から57に変更
- 最大弾薬数を51から61に増加
TCSG12は極めて強力な武器で、どのオペレーターが相手でも2発のボディショットで倒すことができます。「Operation Wind Bastion」で追加して以来、そのパフォーマンスを注視していますが、1対1の場面での性能を引き下げるため、ダメージを下げる形で調整します。この変更の補填として、KaidとGoyoの装備にスラグ弾を10発追加します。
変更適用後は、1アーマー/2アーマーのオペレーターは2発でダウン状態に、3アーマーのオペレーターは3発でダウン状態になります。
Jäger
- オペレーターのステータスを3スピード/1アーマーから2スピード/2アーマーに変更
Jägerは長くに渡ってプレゼンスと勝利デルタの両面において飛びぬけた状態にありました。416-Cに最近微調整を加えたため、結果としてキルデス比は以前よりも下がりました。
他のオペレーターとの足並みをもう少しだけ揃えるため、このドイツ出身のガンナーにどの程度の調整が可能か、現在も検討を続けています。Jägerは防衛オペレーターの中では最も機動力が高く、本作において最も評価の高い武器を使えるだけでなく、大変有用なユーティリティまで備えています。そこで私たちは、オペレーターの根本的なシステムを改善し発展させるつもりです。新しい相乗効果や連携を設けることで、各オペレーターが異なる役割を担える余地を生み出そうと考えています。
Jäger自身の変更だけでなく、現状のゲーム内におけるJägerの影響力に関連する、その他の要素についても同様に検討を続けています。
Mozzie
- Super Shortyを削除
防衛においてMozzieは、現在のところ最も万能なオペレーターのうちの1人です。Mozzieは複数の要素で評価を高め、プレゼンスが高まっています。持ち前のスピードと優れたメインウェポンのおかげで、Mozzieはチーム内で様々な役割をこなせるローマーとして評価されています。MozzieがMuteと組んでいる場合は、彼を相手にドローンを使うのは至難の業となります。その上、この2人は強力なニトロセルを2つ持っている点でも極めて危険です。
Mozzieの装備からSuper Shortyを排除することで、Mozzieが重ねて爆破地点を生み出す能力だけでなく、移動中に緊急の脱出経路を作り出す能力についても制限します。
Buck
- フラググレネードを削除
- クレイモアを追加
スケルトンキー
- マガジンの装弾数を5から6に増加
- 合計弾数を21から26に増加
Buckはバランスのとれたオペレーターだと多くのプレイヤーに認識されていますが、私たちは彼が攻撃チームにおいて独自の役割をこなし、多くの爆発地点において大きな可能性を秘めていることに気がつきました。現在のメタで極めて強力なフラググレネードを扱うこともできます。同じような状況でSledgeを使うこともできますが、その場合は天井や上方の壁を破壊できません。
フラググレネードを無くし、ガジェットの弾数を増やすことで、下方向に力を発揮する攻撃オペレーターになるか、多才なソフトブリーチャーになるか、プレイヤーに新たな選択肢が生まれることを期待しています。
Goyo
- ボルカンシールドを1つ削除(3から2に変更)
Goyoのパフォーマンスは、プレイスキルに応じて大きく変わります。上記のバランス表にあるように、Goyoはプレゼンスも勝利デルタも低い状態で、特筆に値するパフォーマンスを見せているとは言い難いです。この変更は、現在ユーティリティを重視しているプロリーグのメタに意識した調整となります。プロレベルでのGoyoの台頭により生じている不満が、この変更で和らげば幸いです。
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