2021 January 28

開発者ブログ: マッチメイキング、MMR、ランクモードについて

テスト期間中、『ローラーチャンピオンズ』のマッチメイキングおよびMMR(マッチメイキング・レーティング)システムについて皆さんから質問が寄せられました。そこで、今回の開発者ブログではシステムの仕組みをさらに理解していただけるようにFAQ(よくあるご質問)をまとめて紹介いたします。皆さんの疑問が解消されれば幸いです!

『ローラーチャンピオンズ』のMMRとは?

MMRはプレイヤーのスキルレベルを示します。『ローラーチャンピオンズ』では各プレイヤーにこのMMRが付与され、ランキングシステムに反映されます。

プレイヤー同士のMMRを比較すれば、どちらがどのぐらいの確率で勝利できるかの目安を得ることができます。MMRの差が大きくなるほど、評価の高いプレイヤーの方が勝つ可能性が高いということになります。一方で、この差が小さい場合は接戦になることが予想されます。

MMRの算出方法を教えてください。

MMRはスキル値(μ)と不確実性(σ)を組み合わせて4桁の数値を算出します。プレイヤーのMMRは各自のスキル値の100μに比例します。

スキル値とは?
スキル値はどれだけ試合に勝てる能力があるかを示します。スキル値の幅は0~50となっており、新規プレイヤーは25から開始します。

不確実性とは?
不確実性は、試合後のデータ更新に使用される値です。スキル値は確率的推定によって導き出されます。つまり、ゲームをプレイすればするほどシステムにプレイヤーの情報が蓄積され、情報が蓄積すればするほど、プレイヤーに対するスキル評価の確実性が増していきます。*

試合後のMMR更新はどのように行われますか?

MMRの更新を左右するのは試合結果の情報だけです。予想外の結果、すなわちスキル値の高いプレイヤーがスキル値の低い相手に負けた場合は、更新によるスキル値の変動が大きくなり、その逆だと変動は小さくなります。また、不確実性が作用するのもこの部分です。提供された情報に対してシステム上の確実性が高ければ高いほど、MMRの変動は小さくなります。

プレイヤー1とプレイヤー2の例を見てみましょう。この例における値は実際の更新時に起きる変動とは一致しません。システムを理解するための分かりやすい例としてお考えください。

プレイヤー1は平均以上(μ ≈ 30)の実力を持ち、このスキルレベルでしばらくの間プレイしているとします。この場合、プレイヤー1の不確実性は低くなります(σ ≈ 2)。一方のプレイヤー2はまだ経験が浅く、苦戦を強いられながらもなんとか踏ん張っているプレイヤーです。

では、プレイヤー1とプレイヤー2が対戦し、プレイヤー1が敗北したとしましょう。この場合、プレイヤー1のスキル値はμ ≈ 28ぐらいまで減少します。スキル値がもっと近い相手に負けていたなら、変動の幅は小さくなり、更新後の値はμ ≈ 29.8などに近くなっていたでしょう。MMRは≈ 3000から≈ 2800に変動します。

プレイヤー2はゲームを始めたばかりで敗北回数もまだ少ないため、スキル値は低いものの、不確実性はプレイヤー1よりずっと高くなります(μ ≈ 20、σ ≈ 6)。プレイヤー1は調子が振るわず、最後の最後でプレイヤー2にゴールを奪われ敗北してしまいました。プレイヤー2のスキル値は、不確実性が高いこともあり、μ ≈ 24まで大幅に上昇します。一方、不確実性は≈ 5.5まで低下します。MMRは≈ 2000から≈ 2400に変動します。

以上のように、MMRの変動にはスキル値の差と不確実性が作用します。

ファンの数はマッチメイキングに影響しますか?

いいえ、ファンの数はマッチメイキングに影響しません。

『ローラーチャンピオンズ』のマッチメイキングの仕組みを教えてください

まず、マッチメイキングシステムはプレイヤーの所在地とMMRという2つの情報を参照します。

地域ごとにプレイヤーを検索し、MMRを参照して、MMRが同等または近いプレイヤー同士でチーム編成を試みます。

もちろん、時間が経つほど検索するプレイヤーのMMRの幅は広がっていきます。チームの編成が完了したら、システム上でチームのMMRが平均化され、MMRが同等または近いチームを検索します。プレイヤーのMMRと同様に、時間が経つほどに検索するチームのMMRの幅も広がります。

スキルに基づくマッチメイキングを適切に機能させる一番の鍵は、プレイヤー数です。マッチメイキングの対象となるプレイヤーの数が多いほど、多くの情報をもとにバランスのとれたマッチメイキングが実現しやすくなります。

クローズドアルファテストでの学習

クローズドアルファテストでは、マッチメイキングの精度が最適とは言えませんでした。クローズドアルファテストは限られた一部のプレイヤーで行われたため、プレイヤー数の少なさがマッチメイキングの精度にも影響を与え、理想的とは言えない形でマッチメイキングが行われていました。

今後の予定は?
当初のアルゴリズムに手を加え、マッチメイキングそのものを改良していきます。また、新規プレイヤーの開始ポジションについても見直しを行います。いきなりトップ100のプレイヤーと連戦させられては、新規プレイヤーにとっても楽しくありません。そうした事態を回避できるような方策も練っています。

当然ながら、皆さんから寄せられたフィードバックや、クローズドベータテストで収集したデータの精査も行っていきます。

ランキングシステムについて教えてください

『レインボーシックス シージ』同様にティア形式のシステムが採用されます。このティアには、「ガレージ」から「チャンピオン」まで存在します。一部のティアは、その中でさらに1~5段階に細分化されています。

RollerChampions Ranks

ランクのデザインについて、ゲームデザイナーのPhillip Conteが次のようなコメントを寄せています。「ランクの名前については、『ローラーチャンピオンズ』の世界観を維持しつつ、オリンピック競技というよりかは、プロスポーツ的な響きがするものを考えました。それぞれのランクがリーグの様々な階級を示しています」

プレイヤーは、ランクモードのプレースメントマッチを10回プレイすることで、最初のランクを獲得できます。プレースメントマッチは、ファン数が累計2000人に到達するとプレイ可能になります。プレースメントマッチの間は、マッチメイキングの方式に若干の違いがあります。プレイヤーはスキル評価に基づいて相手とマッチするのではなく、プレースメントマッチの残り回数が同じ、または近いプレイヤーとマッチすることになります。
というわけで、皆さんのお役には立てたでしょうか? 新システムについてのご感想やご意見をお待ちしています!

今すぐクローズドベータテストに登録して、Discordサーバー(discord.gg/rollerchampions)で交流しましょう。

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