最適な感度の設定方法を理解してもらうために、PC版における武器のFOVと入力感度に関わる多数の変数をまとめました。
FOV(視野角)は、装備している武器とサイトによって変更の仕方が異なります。照準装置を使ってエイムを行う場合は特定の変数に基づいて、サイトの種類ごとにFOVが変更されます。
サイトの種類
修飾子(-%)
ACOG*
0.35(-65%)
ブリーチングトーチ
0.8(-20%)
ホロ
0.9(-10%)
アイアンサイト**
0.9(-10%)
OTs-03フリップサイト***
0.3(-70%)
レッドドット
0.9(-10%)
リフレックス
0.9(-10%)
*「標準」モデル、「ロシア」モデル、「44オートマグ」モデル、「M249」モデルを含みます。
**サイト未装着の武器にはアイアンサイトが適用されます。HibanaのX-KAIROS、ZofiaのKS79ライフライン、Capitaoのタクティカルクロスボウなどのランチャー型武器の場合も同様です。
***GlazのOTs-03ライフルにはサイトが2つ装着されているため、使用するサイトによって変数が変わります。
変更後のFOVの計算方法
上記の変数を使うことで、変更後のFOVを計算できます。
算出式
FOV x サイト修飾子 = 変更後のFOV
FOV
ディスプレイ設定のFOVスライダー。
60と90の間の値に設定されているはずです。
サイト修飾子
上記の表のいずれかの修飾子の値を使用してください。
変更後のFOV
サイトの修飾子を計算に入れたときに
得られるFOVです。照準を使ってエイムを行っている時のみに適用されます。
算出式を使った例を下記に示します:
ACOG、90 FOV
90 x 0.35 = 31.5
OTs-03 + リフレックス(フリップサイト使用時)、60 FOV
60 x 0.3 = 18
OTs-03 + リフレックス(フリップサイト未使用)、60 FOV
60 x 0.9 = 54
リフレックス、75 FOV
75 x 0.9 = 67.5
FOVの計算方法を把握したところで、次は入力感度について学んでいきましょう。
入力感度に使われるさまざまな変数を下記の表にまとめました。変更場所と簡単な説明とともに紹介しています。算出式を見るときは、この表を参考にすると便利です。
ここからは、照準を使って狙う行為を、同名の変数と区別しやすくするために「ADS」と呼びます。
変数
変更できる場所
デフォルト値
説明
Input Yaw(入力ヨー)
N/A
N/A
入力デバイスからの水平方向の差分です。
Input Pitch(入力ピッチ)
N/A
N/A
入力デバイスからの垂直方向の差分です。
MouseSensitivityMultiplierUnit(マウス感度乗数ユニット)
GameSettings.ini
0.02
感度設定に使われる修飾子です。
Mouse Sensitivity Horizontal(マウス感度水平)
操作設定
(キーボートとマウスのオプション)
50
1-100(100を含む)の段階で設定できる水平感度です。
この値は"ヨー"と呼ばれることもあります。
Mouse Sensitivity Vertical(マウス感度垂直)
操作設定
(キーボートとマウスのオプション)
50
1-100(100を含む)の段階で設定できる垂直感度です。
この値は"ピッチ"と呼ばれることもあります。
Aim Down Sights(エイムダウンサイト)
操作設定
(キーボートとマウスのオプション)
50
1-100(100を含む)の段階で設定できるエイムダウンサイト(ADS)感度です。
ADS時の水平/垂直感度
の最終修飾子を計算するときに使用します。
XFactorAiming(エックスファクターエイミング)
GameSettings.ini
0.02
エイムダウンサイト設定と一緒に使われる修飾子です。
Optic Modifier(サイト修飾子)
N/A
N/A
最終的なエイムダウンサイト修飾子を計算する際に、
武器のサイトが
エイムダウンサイト変数に適用する
修飾子です。詳細については、下記の表をご覧ください。
ヒップファイア(腰だめ撃ち)計算
上記の変数を使うことで、ヒップファイア時のマウス感度を計算することができます。このことを"Hipfire Input"(ヒップファイア入力)と呼びます。この速度を計算するために使う算出式は:
Hipfire Input Yaw = Input Yaw x (MouseSensitivityMultiplierUnit x Mouse Sensitivity Horizontal)
Hipfire Input Pitch = Input Pitch x (MouseSensitivitiyMultiplierUnit x Mouse Sensitivity Vertical)
ADS計算
ADS時には、算出式は下記の表に記されているADS修飾子を考慮に入れます。ここでは、これらのサイトのFOVで適用された同じ規則が適用されます。このことを"ADS Input"(ADS入力)と呼びます。計算に使う算出式は:
サイトの種類
修飾子(-%)
ACOG
0.35(-65%)
ホロ
0.6(-40%)
レッドドット
0.6(-40%)
リフレックス
0.6(-40%)
アイアンサイト
0.6(-40%)
OTs-03フリップサイト
0.3(-70%)
ADS修飾子 = min(max((Aim Down Sights x XFactorAiming) x Optic Modifier), 0), 1)
ADS Input Yaw = Hipfire Input Yaw x ADS modifier
ADS Input Pitch = Hipfire Input Pitch x ADS modifier
スライダー精度の変更 – ヒップファイア
操作設定のマウス感度垂直/水平スライダーは1から100の間の値を使用し、変更するとエイムに影響を及ぼします。デファルト値は50です。この値をMouseSensitivityMultiplierUnit変数(デファルト値は0.02)に掛けると、"ヒップファイア入力"の計算に役立つ修飾子を求めることができます。例:
スライダー値(50) x MouseSensitivityMultiplierUnit(0.02) = 1
スライダー値を変更すると、使われる入力値の割合が変更されます。例えば、スライダーを100に設定すると入力値が倍になります。反対に、1に設定すると入力のほとんどが抑えられ、わずか2%しか使われません。
プレイヤーの中には、低感度で高い精度を求める方もいます。MouseSensitivityMultiplierUnitをデフォルト値の0.02から変更することでこれを実現できます。繰り返しになりますが、MouseSensitivityMultiplierUnitはファイル「gamesettings.ini」から変更可能です。例えば、この値を0.01に変更して、スライダーを1のままにした場合、入力の1%しか使われません。これによってマウス入力値が大きい際の精度は倍になりますが、可動域が狭まります。これらの値はプレイヤーの好みに合わせて変更できます。
ゲーム感度を決めるときに物理的な長さを使いたい方は、MouseSensitivityMultiplierUnitの値を変更してください。設定値を見つけ出すには、使用したい距離を設定します。
この例では、ゲーム内で360度回転するための目標距離を30cm、回転するときの現在の実際の距離を31cm、水平感度スライダーを10とします。
まず、目標距離(30cm)を実際の距離(31cm)で割って修飾子を求めます。
目標距離(30cm) / 実際の距離(31cm) = 0.968
次に、現在の感度値(10)をMouseSensitivityMultiplierUnitのデファルト値(0.02)と掛けます:
10 x 0.02 = 0.2
これは、ヒップファイア入力ヨーを導き出すためにこれまで入力ヨーに適用していた値です。この値を先ほど割り出した修飾子(0.968)と掛けて、新たな入力修飾子を求めます:
0.2 x 0.968 = 0.1936
MouseSensitivityMultiplierUnitと感度スライダー値を掛けたときに、この計算結果(0.1936)になるようにしなければなりません。この値を出すには、MouseSensitivityMultiplierUnitの新たな値を計算する必要があります。0.1936を任意のスライダー値で割った結果がMouseSensitivityMultiplierUnitの値です。この例では、スライダーのデフォルト値を50としていますが、1 - 100の値を選ぶことができます。
0.1936 / 50 = 0.003872
つまり、MouseSensitivityMultiplerUnitを0.003872、マウス水平感度スライダーを50に設定すれば、30cmで360度回転ができるということです。この例に従えば、メニュー内のスライダーだけでは実現できない高精度な調整を行うことができます。
スライダー精度の変更 – エイムダウンサイト(ADS)
ADSのスライダー値の変更方法は、ヒップファイアの場合とさほど変わりません。今回は、MouseSensitivityMultiplierUnitではなく、XFactorAimingを変更します。ADS設定はヒップファイア入力の修飾子として適用されることを覚えておいてください。サイトの種類も入力に影響を及ぼします。サイト修飾子の表を参考にしてください。
最初の例では、修飾子のない、基底値に設定されたヒップファイア設定を使います。等倍サイト(アイアンサイト、リフレックス、レッドドットなど)を使用するときは、サイト修飾子は0.6、ADS設定は50、XFactorAimingは0.02となります。これらの値を使用すると: min(max(50 x 0.02) x 0.6, 0, 1) = 0.6となり、ADS速度がヒップファイアより40%遅い結果となります。
次の例では、ACOG使いのオペレーターを好んで使うプレイヤーがいるとします。ADS時のエイムが遅すぎると感じていて、ACOGを等倍サイトと同じ速度で使えることを望んでいます。まず、スライダーまたはXFactorAimingに適用できる修飾子を計算していきましょう。目標値を現在の値で割ります: (0.6 / 0.35 = 1.715)。先に述べたように、スライダーまたはXFactorAimingを変更できますので、両方の例を見ていきましょう。
スライダー
スライダーを変更する場合は、先ほど計算した修飾子をスライダー値と掛けます: (50 x 1.715 = 85.75)。この場合、値に少数があるので、少数に対応していないスライダーでは85または86に設定することで理想に近い結果を得られます。
XFactorAiming
XFactorAimingを変更することで、より精度の高い値を得られます。スライダーと同じ計算式を使いますが、スライダー値の代わりにXFactorAimingのデファルト値を使います。
0.02 x 1.715 = 0.0343
この結果(0.0343)がXFactorAimingの新しい値となります。これを変更することで、最初の算出式で次の値を求められます:
min(max(50 x 0.0343) x 0.35, 0, 1) = 0.60025
これで、基底値に設定された等倍サイトと同じ速度(ADS時は40%遅い)でACOGを動かせるようになり、等倍サイトも以前より速く動かせられます。この例では、プレイヤーはACOGを使うことが目的だったので気にしていませんが、等倍サイトのサイト修飾子を最初の算出式に当てはめることで、どれぐらい早くなったのかを割り出すことができます。
min(max(50 x 0.0343) x 0.6, 0, 1) = 1
これは、変更後の等倍サイトがヒップファイア時に40%遅めにならずに、ヒップファイアと同じ速さで動かせることを意味しています。
これらの情報は、感度を精密に調整するときに役立ててください!他に質問やフィードバックがある場合は、フォーラムやサブレディットでお知らせください。