毎シーズン中間に「デザイナーノート」を通じて、バランス調整チームの活動報告をお伝えします。今回はWind Bastionでのバランス変更、オーストラリアの新オペレーター登場後に収集されたデータを使用しています。
プレイヤーからのフィードバックから着目すべき点を洗い出し、データを基にバランス調整を加減します。両方の要素を融合させることは、調整が必要かどうかの判断材料になります。このデータを公開することが皆さんにとって、少しでも変更内容を納得いくものにし、変更する理由の裏付けになるはずだと考えています。
攻撃オペレーター
防衛オペレーター
今後の変更点
Lion:
- スキャン時のアウトラインを赤ピンに置き換え
- アビリティ使用時の警告を1.5秒間に短縮
- スキャン時間を4秒間から2秒間に短縮
- アビリティのクールダウンを27秒から15秒に短縮
- チャージ数を2回から3回に増加
Lionのリワークが準備できました。今回の変更では彼の情報共有の役割を維持しつつもアビリティの与える圧迫感を軽減することを目指しました。この変更によって、アビリティを使う前に頭を巡らせ、攻撃チームのために活用できるスキルを身につけることをプレイヤーに期待しています。
アウトラインのスキャンから(Alibiのような)赤ピンへの変更というデバフを入れ、敵を検知するアビリティは減衰します。今後、動いている防衛オペレーターの検知は計3回、1秒ごとにピンが立つのみです。Lionのスキャンは無理のないものとなり、防衛オペレーターが対抗策を成功させることもできるでしょう。
また、Lionのアビリティ時間は警告・スキャンフェーズ共に短縮されました。スキャンは合計7秒間から3.5秒間になります。
全体のバランスを考慮して使用回数は3回に増加、クールダウンも短縮されます。
Capitão
- 継続ダメージ単位を19から12に減少
- 効果範囲の拡大
- 2秒後に効果範囲が最大化
- 矢の軌道は10メートルまで直進し、以降は重力に従って落下する
Capitaoを本来の役割である"領域侵入阻止"オペレーターに回帰させることが狙いです。効果範囲がオブジェクトを通り抜けないようにするために伝播システムの改良を重ねた結果、実現しました。
さらに、先行テストサーバーフェーズからのフィードバックに基づき、効果範囲が最大化するまでの時間を調整しました。プレイヤーは窒息ガスボルトが展開されても対処する猶予が与えられます。
Nomad
- 設置されたエアジャブに待機中のサウンドを追加
- クレイモアをスタングレネードに変更
エアジャブへの対処が難しすぎるというフィードバックへの回答として、ガジェット展開後に待機音を追加しました。注意深いプレイヤーであればエアジャブ付近で適切な対処ができるように設定されています。
Nomadにはエアジャブがあるため、防衛チームが付近に来た場合の対抗策としてのガジェットをすでに3つも持っていることになります。この点でスタングレネードへの変更としました。
Ying
- Yingのカンデラをより直感的で単純にするため、起動の仕組みを逆にしました。
フラググレネードと同様に持つ時間が長くなれば、発光までの時間が短くなります。この変更によってYingのプレイヤーは攻撃の計画を十分に練り、カンデラの乱用を減らす必要が生じます。
Kaid
- TCSG12の弾薬数が51に減少 (変更前:61)
- AUG-A3のダメージが33に増加 (変更前:27)
スラグ弾の数を減らすことによってプレイヤーには、武器を防衛側の壁床工事用とするか攻撃側への応戦に使用するかの選択をしてもらう狙いがあります。
AUG-A3のダメージ増加によってAUG-A3もメインウェポンの選択肢として浮上すると考えました。
Maestro
- イーヴィルアイの有用性を低下させるため、EMPやショックドローンの効果を受けると防弾カバーが半分開く
ThatcherやTwitchにイーヴィルアイへの対抗策を与えることで、ソフトブリーチャーであるオペレーターへの依存度を下げたいと考えています。また、Maestroのプレイヤーはガジェットの設置場所に関してもう少し慎重に考える必要が生じます。
Blitz
- このオペレーターが与えるストレスを軽減するため、バリスティックシールドのフラッシュのクールダウンを2秒から7秒に延長
目標にラッシュできるというBlitzのアビリティを損なわずに、彼が与えるストレスへの軽減策を模索中です。フラッシュシールドのクールダウンを延長することで防衛側が余裕をもって対抗策を打てるようになるはずです。
Echo
- PDAの操作中はIQから検知可能になる
一貫性を持たせるため、IQはPDAを操作中のEchoも検知するようになりました
現在の状況
Doc とRook
MP5のダメージ軽減調整(イヤー3シーズン4.2パッチ)の結果、DocとRookの選択率と勝率に僅かな低下が確認されました。2名とも統計上は防衛オペレーターの分布に収まるようになったものの、信頼できるアンカーとしての地位は保っています。
Ash
Ashの選択率を下げるための試みとしてBurnt Horizon からAshのACOGを削除しました。定番のアタッチメントですが、突破口を開くという彼女の役割には必要ないと考えたためです。彼女の選択率が20%も低下したのは記録的な数字ですが、今なお人気を誇る攻撃オペレーターの1人であり、勝率はむしろ改善されています。