202525

プレイヤーの保護 - Y9S4アップデート

本日は、プレイヤー保護チームがチート対策および迷惑行為対策システムの改善状況について最新の情報をお知らせします。

今回のアップデート内容:

チート対策

  • 統計の概要
  • マウストラップ - コンソール版でのマウス&キーボードの検知
  • レイジチート&ゲームプレイ違反
  • ラグの悪用
  • 暗号化 - バイナリハードニング
  • ペナルティ
  • 総括

迷惑行為対策

  • 評価システムのアップデート
  • テキストチャット自動モデレーション
  • プライバシーモード - 使用不可のユーザー名
  • 目指す方向性

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「Operation Collision Point」において、PC版ではバイナリハードニングの継続的な改善を、コンソール版ではマウストラップによるペナルティを新たに導入することで、PC版とコンソール版の両方のプレイヤー体験を向上させることに成功しました。本日はチート対策チームが新しいデータや分析を共有しながら、これまでの経緯と取り組みについて紹介していきます。

統計の概要

チート業者の撤退

以前もこの話に触れたことがありますが、ここでもう少し詳しく説明させていただきたいと思います。昨年末、もっとも広く知られていたチート業者のひとつが「シージ」界隈から撤退しました。この段階に至るまで、チート業者はオフラインであるかシステムに検知されていたため、彼らが提供するチートは機能しない、もしくはBANされるという結果になっていました。検知とハードニングの両方を組み合わせた多面的なチート対策措置を実施したことで実現できました。これは「シージ」にとって大きな成功であり、「シージ」がチート業者にとってより「うまみ」の少ない環境であり続けることが私たちの目標です。

チート使用者の報告件数が減少

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チート使用者の報告(PC)
チート使用者の報告件数が減少し続けており、この件について新しいデータを紹介したいと思います。上記のグラフを見ると、10月初旬からチート使用者の報告件数が一貫して減り続けていることがわかり、プレイヤー自身もチート使用者の存在の変化を実感していることがわかります。その数は報告件数のピーク時である2024年の夏頃と比べて40%以上下がり、前年比でも30%以上の減少が見られています。

チート使用者の報告(コンソール)
コンソール版でのチート使用者の報告件数は年間を通じておおむね安定しています。12月初旬は報告件数が増加しましたが、ほとんどはY9S4のリリース時にプレイヤーが体験したクロスプレイのデフォルト設定の不具合によるものだと考えています。今後もコンソール版のチート対策に注力し続けます。以下でマウストラップの詳細を紹介したいと思います。

今後のアップデート - 私たちのミッションは変わらない

戦いはまだ終わっていません。撤退したチート業者の穴を埋めるべく、この隙に他のチート作成者が参入を試みてくるであろうことは重々承知しています。チート作成者の排除は、チート対策チームが掲げたロードマップにほとんど影響は与えません。今後も「シージ」をより良いゲームにするために時間と労力を投じ、革新を続けていきます。

マウストラップ - コンソール版でのマウス&キーボードの検知

  • 備考:マウストラップとは、マウスとキーボードの使用を可能にする入力偽装デバイスを検知するための__コンソール版__の__チート対策__です。

新たなペナルティの稼働

Y9S4ではマウストラップのペナルティシステムを新たに導入しました。3回検知された入力偽装プレイヤーは、90日間、PC版の反動が適用された状態で強制的にPCのマッチメイキングプールに入れられます。これは、プレイヤーが入力偽装デバイスの使用をやめた瞬間から影響が軽減されるという以前のシステムに比べて、厳しさが大幅に変化しています。AIモデルをアップデートし、精度が強化されて誤検知がさらに減少したことでこのような変更が可能となりました。

シーズン開始時はコンソール版とPC版がデフォルトでクロスプレイできてしまい、コントローラーを使用するプレイヤーが正当にキーボードとマウスを使用するPC版プレイヤーと知らずにマッチしてしまうという不具合のせいで、コンソール版プレイヤーはマウストラップの効果を十分に実感できていなかったと思います。これは上記のグラフで12月のはじめにチート使用者の報告が増加していることからもわかります。

全般的にシステムは想定通りに機能しており、入力偽装デバイスの使用者を検知してペナルティを与え、PCプールに強制的に振り分けているとデータが証明しています。自信を持って検知できていると言えますが、今シーズンは一部のプレイヤーが検知システムを回避できていたことも把握しています。この回避方法については現在調査中で、近日中に修正を適用する予定です。

マウストラップについても、AI機能を強化しながら引き続き注視していきます。開発チームはコンソールでのチート検知を強化するのに役立つAIの改善と、新しい活用方法を検討しています。

レイジチート&ゲームプレイ違反

  • 備考:ゲームプレイ違反とは、ダッシュ中に射撃するなど、ゲームエンジン内では技術的に可能であるが、実際のゲームプレイ観点では禁止されており不可能である行為を意味します。

Y9S3はゲームプレイ違反を検知する新システムを導入したことで、レイジチート対策においてもっとも効果的なシーズンとなりました。この新システムによりレイジチートの使用者は確実にBANされ、ピーク時にはデータ禁止処分システムの性能を上回るほどの効果を発揮しました。この基礎的な技術を取り入れたことで、新たなレイジチートが発生しても開発チームが新しいゲームプレイ違反として実装することが容易になりました。

ラグの悪用に関する解決策

Y9S4開始時に、ラグを利用した新たな悪用行為の増加が確認されました。これはコンソールで起きる可能性のある行為で、意図的にネットワークの遅延を発生させ、クライアントとサーバー間の同期を阻害するものです。開発チームは最近、波及的なBAN処分とあわせてこれらの悪用に対する修正を実施しました。R6Fixを通じて提出された報告が初期の修正を実施するにあたり重要な役割を果たしたので、ご協力いただいたプレイヤーやクリエイターの皆さんにはこの場を借りて感謝を申し上げます。今後もこの問題を注視し続けます。

暗号化 - バイナリハードニング

  • 備考:バイナリハードニングとは、__暗号化とハードニング(要塞化)の技術__を用いてゲームコードのベースを更新し、__セキュリティを強化__する手法です。私たちはパッチを公開するたびにこうしたアップデートの実装を続けています。

Y9S4ではゲームセキュリティの改善に取り組む専門家をチーム内に増員し、ハードニングの性能をさらに向上しました。こういった取り組みの成果が実を結び、今シーズンはパッチをリリースするごとにパッチ当日のチート使用者報告件数やチートに関するオンラインでの言及が減少しました。また、今シーズンはじめにアップデートが実施されて以来オフラインとなっている、もうひとつの主要チート提供者の追跡も行っています。各アップデートの詳細をお伝えすることはできませんが、チート提供者のオフライン時間が増えるなど、いずれも具体的な結果を残しています。ゲーム内でもこれらの結果を実感できていることを願い、今後もこの取り組みを継続していきます。

ペナルティ

チート使用者のマッチキャンセル

円滑なリリースを確実にする準備期間を設けるため、Y9S4リリース時にチート使用者のマッチキャンセルシステムの実装を見送ることにしました。本システムは今シーズンはじめのアップデートで有効化され、現在稼働中です。これにより、BANが発動するとチート使用者を即座にマッチから除外することが可能となり、チート使用者のマッチキャンセル機能が発動し、進行中のマッチがすべてのプレイヤーに対してキャンセルされるようになりました。その結果、不公平なマッチや不当なマッチにプレイヤーが費やす時間を減少させることができます。

ボット使用のペナルティ

  • 備考:ボットの使用とは、プレイヤーの操作なしでゲーム内アクションを行うように設計された自動化プログラムを使用する行為を指します。

ボット使用検知は順調に機能していますが、コミュニティからの意見にもあるように、一時的なBANでは対策として不十分でした。このことを踏まえ、最近ボット使用行為に対する処罰を初回の違反で永久利用停止に変更しました。この変更は検知システムの改善により、システムの精度と信頼性を向上したことで実現されました。

BANに関するデータ - BATTLEYE + R6のBAN

10月、11月、および12月の集計を含めて更新した2024年のBANデータを共有します。

以下は、特に皆さんと共有したい重要なポイントです:

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8月、9月、10月 - R6のBAN [データBAN、ゲームプレイ違反によるBANなど]

  • R6のBANは、この3ヶ月間で非常に良い結果を残しました。これはゲームプレイ違反検知システムの導入によるもので、この期間のBAN件数が増加する結果となりました。

10月と11月 - BATTLEYEのBAN

  • BattlEyeのBANは10月に増加し、11月にさらに急激に増加しました。これは私たちがBattlEyeとの連携を強化したこと、そしてチート行為を検知する新たな方法を模索した彼らの努力によるものです。

12月

  • 12月に最新シーズンをリリースし、全体的にBANが減少しましたが、プレイヤーからのチート使用者の報告件数も前月に比べて減少していることがわかりました(上記のチート報告件数の傾向を参照してください)。

現在、多くのチートはオフラインであるか、問題を抱えているか、BattlEyeによって検知されています。

総括

本日共有した情報からもわかるとおり、私たちは「シージ」のチート対策について多角的なアプローチを取っており、Y9S3からY9S4にかけて成果を上げています。この取り組みをさらに進めながら、引き続き皆さんに情報をお届けできればと思っています。

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Y9S4はテキストチャットの自動モデレーションと評価システムのアップデートの導入により、迷惑行為対策に対する最大規模の取り組みが実施されました。これついて迷惑行為対策チームとともに詳しく見ていき、この取り組みがゲームとプレイヤーの皆さんにどのような影響を与えたのかを紹介していきます。

評価システムのアップデート

初期概要

評価システムのアップデートが実装され、今シーズンはこれまでのところ、機能面においても影響力においても私たちの中枢的な柱(透明性、わかりやすさ、明確さ)に沿っていると言えます。常習的に、あるいは極めて迷惑な行為を行うプレイヤーは「不道徳」または「要注意」と正しく分類される一方で、優良なプレイヤーや行動を改善しているプレイヤーは「正当」「名誉」「模範」などの評価が高い区分に分類されていることがわかっています。

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区分の内訳

Y9S4の区分の分布を視覚的に分析したものを紹介します。現在、1.21%のプレイヤーが「不道徳」(もっとも低い)の区分に、2.58%のプレイヤーが「要注意」(下から2番目)の区分にあり、私たちのポイントシステムがこれらの区分に振り分けるには、一貫してネガティブな行為が何度も繰り返された場合となります。ネガティブな行為を避けることでどんなプレイヤーも「正当」区分に入ることが可能で、マッチ中にネガティブな行為を一切見せず、優良な姿勢を保つことでさらに高い評価を得ることができます。

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「模範」評価を得るのが難しく、その区分に入ったとしてもネガティブな行為をわずかに行っただけで評価が下がってしまうという意見も届いています。これは設計上の仕様なので、「模範」区分を維持するには完璧に近い行動を続けなければなりません。

もちろん、システムが意図していたとおりに機能していることを確認するため、今後もプレイヤーからのフィードバックを監視し続けます。近日中に評価システム(評価区分にもとづく影響)を実装し、ベータ版から正式なシステムに移行できるだろうと確信しています。

テキストチャットの自動モデレーション

ローンチ

はじめに、私たちは「シージ」にテキストチャットの自動モデレーションを導入したことを嬉しく思います。一部の検知に誤りがあったことは認識していますが、私たちは高い応答性を考慮してこのシステムを構築しましたので、問題の報告があった当日に修正することができています。以下は実装初期に問題として報告されたメッセージの例ですが、その後解消されています。

  • "very well shot, masterful aim and play(素晴らしいショット、見事なエイムとプレイ)"
  • "ping4"
  • "put a mira(miraを使え)"
  • "meastro down(meastroがダウン)"
  • "toxic(迷惑)"
  • "emp"
  • "I shot at lion through the hatch(ハッチ越しにlionを撃った)"

プレイヤーが報告すべき、または報告するべきではないメッセージの例に遭遇することがあることを認識しています。私たちはシステムを向上するために常にプレイヤーのフィードバックに目を通しており、皆さんの報告にもとづいて適宜修正を実施し、全員の体験を改善できるように目指しています。

また、「GG」などの通常のメッセージを連続して素早く送信した場合にメッセージが削除されてしまう不具合を解消しました。この問題は12月18日のホットフィックスで修正されました。

プレイヤーへの影響

自動モデレーションを導入して以来、テキストチャットで悪意のあるチャットとして報告されるプレイヤーの数が全体で33%減少し、それにともないテキストチャットで極めて有害なプレイヤーが出現する頻度が80%減少しました。

これらの数値は、テキストチャットの自動モデレーションがゲーム内でのプレイヤーのコミュニケーション方法に即座に影響を与え、全体的によりポジティブな体験につながっていることを示しています。今後も積極的にバランス調整を継続し、プレイヤーを繰り返し行われる、または極めて有害な行為から守れるように努めます。

プライバシーモード - 使用不可のユーザー名

プライバシーモードを利用してユーザー名に悪意のある表現を使うという迷惑行為が未だにゲーム内で横行していることも認識しています。現在、ユーザー名の迷惑行為対策の改善に向けて取り組んでおり、そのようなユーザー名を使用するとBANされる可能性があることをお知らせいたします。プライバシーモードでいきすぎたユーザー名を選択したプレイヤーを常時BANしています。

今後の予定

今後実装予定のその他の機能や改善についてもお知らせしたいと思います。現在取り組み中の内容は以下のとおりです:

  • ボイスチャットの自動モデレーション
  • PCおよびコンソールのプライバシー設定の改善
  • ゲーム内における報告の改良:精度向上およびフィードバックの改善
  • 放棄ペナルティシステムの改善

目指す方向性

評価システムのアップデートはゲーム内の悪意のあるコミュニケーションに明確な効果をもたらし、実装に成功したと言えます。テキストチャットの自動モデレーションも順調に稼働しており、常にバランス調整は必要であるものの、今後も迅速に対応して素早く対処していくつもりです。今後の目標は評価システムの「影響」機能を実装し、プレイヤーの優良な行動が認められ、通常のゲーム内リワードに反映させることで更生を支援できるようにしていきます。

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