ゴーストの皆さん、
3月24日に配信が始まるタイトルアップデート2.0.0では、ゲームのアップデートと並行して、PC版「ゴーストリコン ブレイクポイント」へついにVulkan APIが実装されることになりました!この移行によって、プレイヤーの皆様はゲームの起動時にランチャーからDirectX 11かVulkanを選択できるようになります。
グラフィックスAPI
VulkanやDirectX 11、DirectX 12といったグラフィックスAPIには、ゲーム(ゴーストリコン ブレイクポイント)とコンピューターのグラフィックス処理装置、すなわちGPUとを媒介するはたらきがあります。
PCでゲームをプレイしたり、膨大なグラフィックス処理を要するタスクを実行したりする際は、CPUとGPUが同時に稼働してモニターに画像フレームを生成します。このとき、(CPUとGPUの)低速側のユニットに合わせて、プレイヤーの最大フレームレート(ゲームをプレイしている場合)が決まります。
ただし、グラフィックス設定の変更によってGPUの作業負荷を改善し、フレームレートを制御するアプローチには限界があり、ゲームのパフォーマンスはふつう、CPUやGPUのハードウェア部品によって決まることになります。
グラフィックスAPIはこれらの機構の媒介役として、作業負荷を改善することでパフォーマンスの向上につなげます。VulkanなどのAPIは、ハードウェアの機能とより緊密に連携する柔軟性と能力を持ち合わせているため、CPUの消費量が減少します。このような柔軟性の向上は、プログラマーがより複雑なコーディングを加えることによって実現しています。
DirectX 11のAPIはリリースから10年以上が経過した現在でも素晴らしいパフォーマンスを発揮しますが、その代償としてCPUへの負荷が高まります。さらに、新型GPUでサポートされている一部の機能は、DirectX 11などの旧型APIと互換性がない場合があります。
Vulkanを導入すれば、CPUとGPU双方の負荷を下げながら、GPUのより新しい機能を活用して、将来的に素晴らしい描画表現に挑戦できるというメリットが生まれます。
Vulkan API
開発チームは現段階で、Vulkan APIがさまざまな水準でパフォーマンスの向上に貢献することを確認しています。こうした挙動の改善は、テクスチャストリーミングの改善、動的バッファキャッシュ、非同期演算といったさまざまな機能によって実現されています。ちなみに、ゲーム専用機ではすでにこれらの機能が活用されており、Vulkanの導入によってPC版のプレイヤーもその恩恵に浴することができるようになります。
テクスチャストリーミングの改善
Vulkanを使えば、GPUで専用のデータ転送ハードウェアを使用することによって、テクスチャのストリーミングを大幅に高速化しながら、特に高品位のテクスチャ設定を使用している際のプレイの滑らかさを改善することができます。
動的バッファキャッシュ
APIが提供する強力なメモリ制御能力のおかげで、描画状態を更新するために用いられる動的データが、マルチスレッド用途に合わせて大幅に最適化され、メモリへの影響が軽減されます。これによってCPUのフレーム時間が向上し、メモリの断片化を抑制することができます。
非同期演算
この機能に対応した新型のGPUアーキテクチャでは、Vulkanのレンダラーがより多くのグラフィックス作業を自動的に並行処理することで、GPUのフレーム時間を抑制しつつフレームレートが向上します。
対応ハードウェア
PCシステム要件にしたがって、「ゴーストリコン ブレイクポイント」のプレイに必要なものと同じ次のGPUで、Vulkan APIが稼働します。
- AMD:AMD Radeon R9 280X、AMD Radeon RX 480、AMD Radeon RX 5700 XT、AMD Radeon VII。
- Nvidia:Nvidia GeForce GTX 960、Nvidia GeForce GTX 1060、Nvidia GeForce GTX 1080、Nvidia GeForce GTX 1080 Ti、Nvidia GeForce RTX 2080。
GPUメモリのオーバーサブスクリプション(利用可能量以上のGPUメモリを要求する現象):GPUメモリのオーバーサブスクリプションの処理については、DirectX 11の方が優秀です。VulkanでGPUメモリのオーバーサブスクリプションが発生すると描画のカクつきや、場合によってはクラッシュが発生することもあります。この問題に対処するためには、グラフィック設定メニューに表示されている予想メモリ消費量に注意を払い、必要に応じてテクスチャ品質や解像度の設定を抑えることが推奨されます。
注:ご利用のグラフィックドライバーは常に最新の状態にアップデートしてください!
よくある質問
Q:Vulkanのexeファイルからゲームを起動できなくなった場合は、どうすればいいでしょうか?
- ビデオ・グラフィックス設定が記録された__GRB.ini__を削除してください( C:\Users.....\Documents\My Games\Ghost Recon Breakpoint のフォルダに保存されています)
- Uplayからゲームファイルの検証を行い、もう一度ゲームを起動します。
Q:DirectX 11とVulkanで共通のセーブデータを使用できますか?
A:はい、いつでも両者を切り替えてゲームを続きからプレイすることができます。
Q:ゲームのビデオ・グラフィックスの設定ファイルは、Vulkanのexeファイルでも同じ者が使用されますか?
A:はい、DX11とVulkanはどちらも__GRB.ini __のファイルにビデオ/グラフィックス設定を保存します(C:\Users.....\Documents\My Games\Ghost Recon Breakpoint のフォルダに保存されています)。
Q:コンピューターのシステム要件はVulkanでも変わりませんか?
A:はい、DX11とVulkanでは同じシステム要件を採用しています。ただし、VRAMが4GB以上のVulkan準拠のグラフィックカードを利用することをお勧めします。
Q:HDRが稼働していません。グラフィックが色あせて見え、DX11の表現とは大きく見劣りします。どうすればいいでしょうか?
A:最新のグラフィックドライバーをインストールしているかご確認ください。
Q:ノートパソコンから、Nvidia Optimusテクノロジーを使用してゲームを起動できません。どうすればいいでしょうか?
A:単独のグラフィックス処理装置を使用してゲームを起動するようにしてください。
現在の「ゴーストリコン ブレイクポイント」は、Vulkanの技術を最大限に活用するために、アップデートを適用している段階にあることをあらかじめご了承ください。リリース当初はプレイヤーによって、変化を実感できなかったり、パフォーマンスが低下したりする可能性があります。
皆様のご意見を、ぜひTwitter @GhostReconや、公式フォーラム、コミュニティRedditでお寄せください。