2020 January 16

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テストグラウンド:ブリーチモードの最適化

ブリーチアップデート

戦士の皆さん、こんにちは!

昨年登場した新ゲームモードであるブリーチには、明確な目標として以下の2つを設定しました。

  • 中世の要塞の攻撃/防衛を体験できるようにすること
  • 異なるタイプのプレイヤーが様々な役割やプレイスタイルを楽しめるよう、良質なチームプレイ体験を提供すること

前者については現状でも十分満足いくものとなっていますが、ゲームプレイ面については、早急にプレイ体験を改善すべく計画を立てています。

ブリーチのさらなる公平化

ブリーチのゲームデザインは非対称的であり、防衛側に有利となっています。防衛側の平均勝率は約58%ですが、これは特に問題とはなっていないようです。もちろん、理想は平均勝率をなるべく50%に近づけることですが、それ以上に公平性における問題が大きいことが判明しました。確認できた範囲では、攻撃側と防衛側には以下のような公平性における差が存在します。

非対称的な勝利条件

ブリーチの目標は、破城槌を押すか食い止めること、次に王を倒すか守ることです。

サイドレーンの制圧または確保は、第一目標の達成を容易にするための二次的な目標に過ぎません。

リスポーンチケットは状況を大きく変化させる効果がありますが、これは防衛側と比べて攻撃側に大幅な負担を強いるものとなっていました。攻撃側はリスポーン回数が限られているため、非常に慎重なプレイが求められます。さらに、蘇生を受けるために緊密な連携が求められます。防衛側は、敵をキルすることが目標達成につながるため、はるかに自然な感覚でプレイできます。また、防衛側の死亡ペナルティはリスポーン遅延のみです。

防衛側が進行状況を実感できない

攻撃側は、うまくゲームを進められているかを直感的に理解できます。破城槌の進行状況および耐久力、サイドレーンの進行状況、王の体力が、自チームの進行状況とパフォーマンスを直感的に理解できる指標となるからです。

防衛側のプレイは、直感的・満足感という点ではやや劣ります。つまり、破城槌の位置、サイドレーン、王の体力が変化しないことが、うまくゲームを進められているという指標になるからです。唯一の動的な指標となるのは、破城槌の耐久力です。フェーズ1または2における勝利条件は、破城槌の耐久力を減らすことです。

その結果、防衛側にとっては今までの成果が否定された場合、ストレスが生じてしまう仕様となっています。例えば、攻撃側に外門を突破されると、破城槌が回復してしまい、今までの成果がゼロとなってしまいます。

また、同様にストレスが生じてしまう状況として、防衛側が内門において破城槌の耐久力を0近くまで減らせた場合でも、その後で破城槌に突破され、相手に大量のチケットを与えてしまう可能性があります。

以上の2例から、防衛側に不利なルールとなっており、これが原因で防衛側のパフォーマンスと成果が無意味に感じられてしまう原因となることがお分かりいただけると思います。これは、ブリーチのような目標準拠型のゲームモードにおいて問題となります。

チケットの役割を再定義

上記のように、ブリーチは「フォーオナー」で最も目標準拠型のゲームモードとしてデザインされています。プレイヤーは目標達成のために、戦闘に集中するか、マップを駆けまわることができるモードなのです。他のプレイヤーをキルすることは、目標達成のための手段のひとつに過ぎません。以上を念頭に置いて、フェーズ1および2においてはリスポーンチケットを廃止することにしました。

ただし、フェーズ3においてはチケットを使用します。防衛側の時間稼ぎを避け、攻撃側との交戦をうながすためです。また、攻撃側にとってはマルチタスクの複雑さが減るため、攻撃側もフェーズ3をプレイしやすくなります。

フェーズ3のチャレンジに攻撃側VS防衛側の戦闘状況を反映させるため、破城槌が内門を突破した時点で、攻撃側には破城槌の残り耐久力に応じた数のチケットが付与されます。この変更により、破城槌にブリーチの主目標としての強い意味を持たせます。破城槌の耐久力と進行状況は、攻撃側と防衛側のパフォーマンスを適切に示す指標となるでしょう。つまり、破城槌の耐久力が多く残っていれば、攻撃側は優れたパフォーマンスを発揮したということであり、王を倒すうえでチケットを多く獲得できるのです。

プレイヤーがゲームに与える影響力を強化

フェーズ2終了時における破城槌の耐久力に応じて、フェーズ3で攻撃側に付与されるチケット数を決定することで、ゲーム全体に強い一貫性を持たせることができます。つまり、攻撃側と防衛側の両方の行動とパフォーマンスによって、短期的と長期的な影響の両方が発生するのです。

各フェーズ後に破城槌が回復したり、チケットが追加される仕様は、防衛側にとって不利であり、それまでの成果が各フェーズごとに否定されるように感じられるものでした。そのため、チケットを削除するだけでなく、フェーズ1以降は破城槌が回復しないようにします。これはもう一つの主要な変更点となります。他のバランス要素にも影響が生じるため、後ほどパッチノートで詳細をお知らせします。

ブリーチをよりダイナミックに

ブリーチのプレイをよりダイナミックにすべく大きな変更を行います。これにより、リスポーン遅延、目標速度、守護者といったゲームの核となる要素に変化が生じます。

リスポーン遅延

リスポーン遅延を大幅に削減し、プレイヤーが目標の達成に費やせる時間を増やします。現状のシステムでは、リスポーン遅延が名声に基づいて15~24秒まで増加しましたが、今後のリスポーン遅延は名声に関係なく20秒で固定されます。エクセキューションで3秒のペナルティが追加されます。

目標達成速度

破城槌の移動速度およびチャージ速度を上昇させ、サイドレーンの制圧ポイントの制圧速度も上昇させました。これによって、ブリーチをより速く、ダイナミックにプレイできるようにしました。攻撃側の目標達成速度を増加させれば、防衛側の反応も速くなり、ブリーチ全体がハイペースで進行することになるでしょう。

守護者

最後に、守護者をより重要なゲーム要素にすべく調整を施しました。現状では、守護者はハイリスク/ローリターンであると認識されています。そのため守護者が使われる機会が少なく、ブリーチの戦略における選択肢を狭めてしまっていました。そこで守護者ブーストを改善し、より大きな利点を与え、守護者を倒すのが難しくなるように変更を施しました。

主要な変更点は以下の通りです。

リスポーン

  • フェーズ1および2における攻撃側チームのリスポーン回数上限を廃止

  • フェーズ3への移行時、破城槌の耐久力に応じて攻撃側に一定数のチケットが付与される

    • 最大耐久力の破城槌=22リスポーン
    • 耐久力半分の破城槌=15リスポーン
    • 耐久力が残りわずかの破城槌=6リスポーン
  • リスポーンのタイミングを20秒に短縮(エクセキューションで3秒のペナルティ追加)

破城槌

  • 外門の突破後は破城槌が回復しないように
  • 破城槌の移動速度をわずかに向上(デフォルト・ブースト時の両方)
  • 固定された破城槌のデフォルトのチャージ速度を50秒から40秒に短縮
  • 固定された破城槌のブースト時のチャージ速度を15秒から12秒に短縮
  • コルドロンが破城槌に与えるダメージを900HPから750HPに減少
  • 破城槌に付与される戦旗のシールドを1200HPから750HPに減少

サイドレーン

  • 射手地点のデフォルトの制圧時間を40秒から30秒に短縮
  • 射手地点のブースト時の制圧時間を20秒から15秒に短縮

守護者

  • 守護者は外門が突破されてから2分30秒後にスポーンするように
  • 守護者は殺されてから2分30秒後にリスポーンするように
  • 守護者リワード
    • 守護者が死亡した場合、守護者を倒したプレイヤーと半径15mの範囲内の味方に以下のリワードが付与される

    • 即座に体力が完全回復

    • シールド100%

    • 即座に反撃発動

    • 無限スタミナ(2分間有効)

    • 対槍兵ダメージが1000%増加(2分間有効)

    • 槍兵から受けるダメージが50%減少(2分間有効)

    • 守護者リワードが有効なプレイヤーには、「赤い目」のプレースホルダーの視覚効果が適用される

    • 死亡すると守護者リワードはすべて失われる

テストグラウンド

今回のブリーチアップデートは、テストグラウンドの「城壁都市」と「聖なる砦」の2マップでプレイできます。今回の変更点をお楽しみいただければ幸いです。ぜひフィードバックをお寄せください

テストグラウンドでの結果に基づき、本ブリーチアップデートの実装に向けた次の段階についてお知らせする予定です。

シングルピック

この記事の冒頭で述べたように、ブリーチはチームの戦略や戦術を促進するという目標のもとにデザインされています。ブリーチに様々な目標が存在する理由は、特定のプレイスタイルやキャラクターでのプレイを定着させるというアイデアによるものです。例えば、荒武者などのキャラクターは槍兵に対して強い効果を発揮しますし、ピースキーパーは目標間を移動するのに向いています。

そのため、テストグラウンドでシングルピックをテストする環境としてブリーチを使用したいと考えました。ローンチ以降、プレイ可能なキャラクターの数は当初の2倍に増えました。データによれば、マッチにおいて希望のキャラクターが選択不可能となる確率は、新キャラクターのリリース時期を除くと、平均でわずか10回中1回となっています。各チームにつき、各ヒーローを1人まで選択可能であるため、ほとんどの場合において希望のキャラクターを選択できるはずです。好きなヒーローを選べず、ご期待に沿えない場合があることも承知しておりますが、シングルピックによって、バランスの取れた健全なプレイが行われるものと考えております。シングルピックによって、特定の状況を回避できることになるでしょう。例えば、同一のキャラクターが複数参戦し、強力なダメージ(ハンマースラムなど)を与えられてしまう状況などです。また、チームの組織と結束を強めることも期待できます。シングルピックの長所は短所を上回るものになるはずです。テストグラウンドでどのような成果が出るか、楽しみに見守っていく予定です。

それでは、戦場でお会いしましょう!

-「フォーオナー」チーム