本日3月31日、少林とコンカラーのセカンドバージョンの変更点の確認のために全てのプレイヤーにテストグラウンドが解放されます。以下では、まずコンカラーについて解説します。
コンカラー セカンドバージョン
コンカラーのセカンドバージョンについて詳細にみていきましょう。
最初に、前回のテストグラウンドでのコンカラーの状況について説明します。これについては、プレイヤーの皆さんからは数多くのフィードバックを頂きました。強攻撃のフェイントができるようになったことや、フルブロックスタンスへと移行する新たなリカバリーキャンセル、フルブロックスタンスでブロックした時やシールドバッシュ後の新フォローアップなどといった変更点は、みなさんに快く受け入れられました。しかし、このヒーローはまだリリースすべきではないという意見が大部分だったのです。チャージ強攻撃のちらつきの問題、回避不可のチェーン強攻撃のプレッシャーが強すぎる問題、我々が想定していた以上の威力があるギャンクなど、様々な問題がありました。テストグラウンドでの今回のコンカラーのバージョンは、現状よりも強くし、プレイ/対戦していてストレスが溜まらないものにするという方向性を修正しつつ、シールドを持つヒーローとしての個性を強化し、さらにシールドを攻撃にも使用させることを目的としています。
今回のコンカラーは2つ目のバージョンであることから、最初のテストグラウンドで施した変更については省略します。この記事では、前回のテストグラウンドからの変更と、新規の変更点についてのみ解説します。
コンカラーの強化は以下の点について実施しています。
- 1対1での対応能力と攻撃手段としてのシールド
- 敵が数で上回っている状況での対応能力と防御手段としてのシールド
- 攻撃を受動的ではなく、より積極的なものへと移行
変更点:
チャージ強攻撃
- チェーン中に強攻撃をチャージすることは不可能に
- チャージ強攻撃のダメージを32から28に変更
- チャージ強攻撃による前方移動距離を減少
コンカラーのチャージ強攻撃を調整しました。チェーン中にチャージ強攻撃ができるというのは面白いアイデアでしたが、残念ながら結果は我々の想定ほどではありませんでした。使うのが難しく、チェーン時に十分なプレッシャーを与えることができなかったため、この技をチェーンから削除しました。さらに、ダメージ量と攻撃範囲も変更しました。32というダメージはあまりにも多すぎました。また、前方への移動距離を減少させることで、フルチャージして強攻撃を繰りだすと画面外の敵にも攻撃できてしまうという、プレイヤーのストレスの元になる状況が解消されるでしょう。
チェーン攻撃
- 無限弱攻撃を削除。チェーン中の弱攻撃を、弱攻撃フィニッシャーに変更
- チェーン無限強攻撃を回避可能へと変更
また、コンカラーの無限チェーンについても調整を行いました。無限弱攻撃は、計画では興味深くて強力なもののように思えたものの、現実では問題をはらんでいたのです。低レベルでは、無限弱攻撃は対戦相手を圧倒し、弱攻撃の乱用へとつながりました。一方、高レベルでは、対処が容易で弱すぎたのです。無限弱攻撃を削除することで、こうした状況が是正され、コンカラーは強攻撃を使って、敵にプレッシャーを与えるようになるでしょう。
加えて、チェーン強攻撃の回避不能特性についても多くの不満の声が上がっていました。相手プレイヤーは、回避不能な無限攻撃により圧倒され、ハメ技のように感じていたのです。社内でプレイテストを何度か行った後、コンカラーはそうした特性なしでも高い能力を発揮できるということがわかりました。強攻撃がフェイント可能になったことで、コンカラーも他の全てのヒーローが持つ通常の手段を手にし、攻撃を避けようとする対戦相手に対処できるようになったのです。
フルブロックスタンス
- フルブロックスタンスが回避でキャンセルできないように変更
- フルブロックスタンスのリカバリーが100ms増加
フルブロックスタンスのリカバリーキャンセルは面白い防御手段であるため、それ自体は残しつつも、この技の性能は抑えることにしました。回避でのキャンセルは強力過ぎて、コンカラーは連続技を避けつつ、安全に攻撃できてしまっていたからです。さらに、リカバリー時間を少し延長したので、回避ガード崩しに対して安全ではなくなります。攻撃リカバリーの短縮にフルブロックスタンスキャンセルが使われるようになるでしょう。
シールドバッシュとフレイルアッパーカット
- シールドバッシュは、前方回避後100msから開始に変更(300msより短縮)
- シールドバッシュは、いずれかのオープナーやチェーン弱攻撃、チェーン強攻撃後に使用可能になるよう変更
- フレイルアッパーカットをブロック可能に変更
- フレイルアッパーカットの阻止不能スタンスを削除
- フレイルアッパーカットにスタンス(右)を付与。さらに、特定の状況になるまでパリー可能に変更
皆さんから頂いたフィードバックの一部に対応するため、以上の変更を行いました。シールドバッシュが300msでは、ニュートラルゲーム状態において弱すぎでした。あのタイミングでは、コンカラーには効果的にミックスアップできる手段が備わっておらず、対戦相手はコンカラーの最も強力なオープナーを易々とかわすことができたのです。シールドバッシュのタイミングは現状のものと同じになりました。これであれば、問題なく機能し、確実な強さもあると分かっていますので元に戻すことにしました。また、シールドバッシュは全てのオープナーとチェーン攻撃の後に使えます。これは弱フィニッシャーがシールドバッシュにチェーンでき、コンカラーが弱フィニッシャー後に攻撃で前進できるようになるため、とても重要です。
フレイルアッパーカットもプレイヤーの悩みの種となっていました。シールドバッシュ後専用の強力な一撃としてはスタンスがなく、そのせいでパリーが不可能でした。複数のコンカラーがいれば、一緒に無限コンボを実行して、敵を防御不可の状況に追い込んで軽々と倒してしまうことができたのです。フレイルアッパーカットがブロック不能でなく、スタンスを持つようになったことで、特定の状況ではブロックやパリーができるようになりました。つまり、シールドバッシュ後の攻撃が確定のままとなるのは、相手がシールドバッシュとフレイルアッパーカットの間に攻撃を受けなかった場合のみとなりました。
範囲攻撃
- 範囲攻撃の消費スタミナを40から20に減少
- 範囲攻撃リカバリーを100ms短縮
以前のテストグラウンドで、範囲攻撃はパッとしませんでした。スペリオルブロック特性をなくすことと、無限に振り回し続けられなくすることは必要でしたが、この技の魅力をもう少し増やすことも必要だったのです。今回、スタミナ消費量を減らし、リカバリーに掛かる時間が多少短くなったことで、この技の魅力が高まるのではないかと我々は考えています。
上記の変更により、コンカラーの使い方も少し変わります。プレイヤーはより積極的に行動し、相手にプレッシャーを与えるには正しく予想していかねばなりません。一方、相手はコンカラーのチェーン攻撃をパリーしなければならなくなりました。さもなければ、シールドバッシュを使ったミックスアップの犠牲になります。さらにコンカラーの全ての攻撃はシールドバッシュに、より繋がるように戻りました。防御は以前ほど強力ではなくなったものの、攻撃力が現状以上に高まり、チェーンでプレッシャーを与えることで、相手に対応を迫るようになりました。
少林の強化:
今回のテストグラウンドで改良を試みるもう一人のヒーローは少林です。
少林は最も複雑なヒーローでありながら、残念ながら意図した形にはなっていません。できることは限定されており、選択肢は多数あるにせよ、複数の問題のせいで期待どおりにはなっておりません。我々は、そうした問題を改善することで、少林の柔軟性とフローを改善し、より効果的な形で行動の選択ができるようにしようとしています。
少林の改善ポイント:
- 有用なオープナーの不足
- 敵に読まれやすく限定的なフロー
- ミックスアップの効率の悪さ
変更点:
気スタンスへの導入ポイント
少林の典型的に難易度が高い点として、対戦相手の防御を崩し、続いて気スタンスへと持ち込むことが挙げられます。気スタンスはミックスアップと攻撃能力の土台となっています。この状況を改善することで、少林がより安定した形で気スタンスに入れるようにしたいと考えています。
- 弱攻撃オープナー(上)を強化
- サイド・シャドーステップ(サイド回避強攻撃)をチェーンし、気スタンスに繋げることが可能に
以上の変更により、少林がより簡単に気スタンスに入ることができるようになると考えています。弱攻撃オープナー(上)が強化されることにより、外側の位置から気スタンスに入る必要性も少し減り、1対1の状況で容易に攻撃を仕掛けることができます。さらに、サイド・シャドーステップの変更により、プレッシャーを与えつつ、対戦相手の攻撃に対して反撃することができるようになるはずです。
気スタンスの変更
- 気スタンス中の回避が可能に
この変更と並んでサイド・シャドーステップから気スタンスに入ることができるようになったことで、気スタンスのあらゆる攻撃に対する防御性能が増しました
気スタンスの攻撃
- 気スタンス弱攻撃を強化
- 気スタンスサイド弱攻撃を700msから500msに短縮
- 気スタンスの弱攻撃(上)のスタンを削除
- 気スタンス強攻撃を全て800msに(サイドは600msから延長、上段は1000msから短縮)
- 気スタンス強攻撃(上)が回避不能となる代わりにブロック可能に
- サンキックがサンキックスマッシュ(強入力)にチェーンしなくなるように変更
上記の変更点は、気スタンスの攻撃をより安定させるために実施されます。サンスイープに対して実施される変更点とともに、気スタンスに入りやすくなることで、少林はより活躍できることでしょう。
気スタンスのスイープ
- サンキック後にスイープが使えなくなるように変更
- スイープがターゲットのみのバランスを崩し、味方や他の敵には効果を及ぼさなくなるように変更
- スイープが気スタンス弱攻撃、気スタンス強攻撃、サンキックストライク(サンキック命中後に弱攻撃)の後に実行できるように変更
- スイープが700msから800msに延長
- スイープがフェイント可能に変更
- スイープのリカバリーが1400msから800msに短縮
- スイープに新たな専用強フォローアップが追加(命中時のみ)
- スイープ強フォローアップが、気スタンスへチェーンまたはフローできるように変更
気スタンススイープが大きく変更されます。サンキックのフォローアップであった気スタンススイープを、全ての気スタンス攻撃のフォローアップへと変更し、さらにフェイント可能にすることで、様々な状況下で少林のフローチャンスが増加するようになるでしょう。つまり、気スタンスを起点としたフローをいずれかの気スタンス攻撃で締める必要がなくなり、また、様々なミックスアップで元の気スタンスへとフローで戻るようになったことで、よりギャンクの機会が増えるのです。相手にとって外側から攻撃する少林がさらなる脅威となるでしょう。
範囲攻撃の変更点
- 範囲攻撃のヒットは、1ヒット目は500ms(以前は600ms)に、2ヒット目は800ms(以前は500ms)に、3ヒット目は900ms(以前は400ms)に変更
- ヒットごとの軌道を改善
- 以前は攻撃に先んじて消費していたスタミナが、今後は1ヒット目、2ヒット目のときに分割して消費されるように変更
- 与ダメージは1ヒット目が12、2ヒット目が15、3ヒット目が18へと変更(以前は3ヒットとも12)
これまでの範囲攻撃は、2ヒット目が命中すると3ヒット目は確実に命中するという特殊なものでした(ブロックも同様)。ただし、3ヒットとも同じサイドから繰り出されるため、2ヒット目は極めて命中させにくく、そのせいでこの技は決め手に欠けるものになっていました。
今回の変更により、1ヒット目の速度が上がることで、範囲攻撃の性能が少し上昇しました。また、2ヒット目と3ヒット目の攻撃時にターゲットを変更できるようになったことで、ミニオンレーンや敵の数が多い状況でより使い勝手が増しました。加えて、軌道がより大きくなったことで、外側の相手に命中させやすくもなりました。
快適性に関する改善
入力の改善
- ダッシュ攻撃後のチェーン攻撃の入力しやすさを改善
- デスポイントストライクのコンボのタイミングを緩和
これらの変更により入力の難しさが緩和されることで、少林がより使いやすくなると考えています。
皆さんからのフィードバックを楽しみにしています。これまでと同様、ソーシャルメディアに寄せられたご意見をお読みしつつ、さらに公式にフィードバックを収集するためにアンケートをお送りする予定です。気になる点などがありましたら、お気軽にフィードバックをお寄せください。
それでは、また次回お会いしましょう!