「アサシン クリード」シリーズ最新作の『アサシン クリード シャドウズ』は、2025年2月14日発売予定です。本作のゲームプレイの詳細について引き続きお伝えします。前回はステルスについて解説しましたが、今回は『シャドウズ』の戦闘システムの基本をご紹介します。

戦闘は使用するキャラクターや武器によって劇的に変化します。侍の弥助、忍の奈緒江、それぞれの戦い方を見ていきましょう。

今回は『シャドウズ』のゲームディレクター、Charlesに補足をしてもらいます。

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攻撃の基本

まずは『シャドウズ』の戦闘システムの基本的な部分をご説明します。奈緒江と弥助のどちらを操作するか、またどの武器を選択するか、それによって戦闘に変化が生じることを念頭に、ご覧ください。

弱攻撃

『シャドウズ』における弱攻撃は、素早く流れるような攻撃で、ダメージを安定して少しずつ積み重ねていきます。ただし、敵のタイプによっては、弱攻撃を突破して反撃してくる者もいるため注意が必要です。

強攻撃

力を込めて行う強攻撃は、大抵の敵に大きなダメージを与えます。相手をよろけさせ、間合いを確保するのに有効です。

構え攻撃

弱攻撃か強攻撃のボタンを長押しすると、溜め攻撃を繰り出すことができ、ダメージ量を大幅に増やせます。これが「構え攻撃」です。構え攻撃の溜めは好きなだけ維持できるので、チャージ状態のまま距離を調整したり、標的を変更したりもできます。すべての構え攻撃はブロックを突破するのに有効で、敵のガードを即座に崩せます。

Charles「弱攻撃はチャージ速度が若干速く、強攻撃は時間がかかる代わりにタイミングよく繰り出せれば威力は絶大です。ただし、敵は構え攻撃を警戒し、チャージの阻止を狙ってくるので注意しましょう」

多彩で複雑なコンボを繋げるには、弱、強、構え攻撃をうまく組み合わせるのがベストでしょう。

脆弱状態

完全回避時などの一部条件下で、敵を脆弱状態にできます。この状態になった敵には、短い間だけ大ダメージを与えることが可能になります。構え攻撃や発動能力で反撃を決め、ダメージの最大化を狙いましょう。

防衛の基本

奈緒江と弥助はいくつか身を守る方法を持っており、中にはそれぞれに固有のものもあります。内容は以下のとおりです：

回避

奈緒江と弥助は任意の方向に回避行動を取ることで攻撃をかわせます。奈緒江の回避はローリング式で、弥助は姿勢を崩さないステップ式という違いがあります。反応が良いのはどちらも同じですが、弥助は連続でステップ回避行う際に、わずかな回復時間を要するのに対し、奈緒江は瞬時に連続回避が可能です。

突き崩し/受け流し

突き崩し/受け流しは共通した効能を持つ技ですが、その使用結果はわずかに異なります。弥助の突き崩しは直線上に発動し、成功時には敵を弾いて後退させカウンターの隙を作ります。つまり、決して引き下がらず、その場を譲らないのが弥助です。

奈緒江の受け流しも求められるタイミングは同様ですが、彼女は敵の左右いずれかに旋回し、攻撃を遠ざけます。これにより戦闘中の位置関係が変わって、敵の側面に回り込めます。ただし、周囲の敵に身をさらすことになるため、警戒を怠らないようにしましょう。

防御

弥助のみ使える「防御」は、武器を盾にすることで、矢やクナイを含む敵の攻撃から身を守ることができます。ただし、後述する阻止不能の攻撃は防げません。
「攻守におけるこうした小さな差異は、各キャラクターに独特の操作感を生み出すほか、プレイヤーの理想とするプレイスタイルを叶えることができます」Charles

スキルと能力

旅を通じて習得できるスキルと能力もまた、戦闘のレパートリーを広げてくれます。その中には戦闘時に手動で発動して大ダメージを与える発動能力や、コンボにバリエーションを加えるもの、コンボを拡張するものなどがあります。その他には正確なタイミングを必要とする新たな技や、戦術的アプローチもあります。これらは敵の意表を突くのに欠かせないものとなり、ゲームの進行と結びついているため、戦闘を極める中で成長を感じ続けられます。

そうした要素については後でも説明しますが、基本的にレベル上げや特定の敵を倒すことで熟練値を獲得できます。この熟練値を各種ツリーに振り分けることで、武器に紐づいたスキルや能力などを解除できます。そうして身につけた力を強敵相手に試し、またさらに新たな技を習得できるというサイクルが生まれます。

「発動能力は際立って強力なスキルです。見た目がカッコよくて威力もあり、間合いを詰めたり鎧を破壊したり、体力を回復させたりといった新たな戦術をとること可能になります」Charles

獲得できるものには常動能力もあり、常時効果を発揮するこれらのスキルもプレイヤーの戦闘力を高めてくれます。戦意の自動回復力強化、基本体力の増加、戦闘中のチャンスを拡大させるものなどがあります。

2人の主人公

「基本的に、戦闘の核となる部分については、弥助も奈緒江も変わりありません。しかしそれぞれに固有の武器タイプと能力が存在し、プレイ感覚に大きな違いが生まれます」(Charles)

奈緒江は驚異的なステルス技術の持ち主ですが（詳しくは前回の投稿を参照）、戦闘が不得意なわけではありません。素早さと俊敏さを活かし、手数の多い攻撃で単体の敵であれば速やかに排除できます。ところが、鎧がなく戦闘に割けるリソースも限られるため、敵の数が増えるほど不利が加速していきます。

それと正反対なのが弥助です。屈強な戦士らしく、長く激しい戦闘にも対応しやすくなっています。たとえば、構え攻撃を使わなくても、コンボの最後の攻撃（止めの一撃）で敵の防御を崩すことが可能です。

また、弥助は「連撃繋ぎ」という能力でコンボ中に武器を切り替えられます。これにより、攻撃と武器の能力を素早く繋げながら戦うことができます。

Charles「弥助には侍特有の技がいくつかあります。その1つである『鞘構え攻撃』は、納刀したまま力を溜めて攻撃を繰り出します。この技は鮮やかなムーブであるだけでなく、多くの敵の意表を突けます」

武器

2人の主人公にはそれぞれの専用武器があり、武器によって独自の能力を使うことが可能です。奈緒江の武器はユニークなステルス系能力などを解除し、弥助の武器は戦闘向けのさまざまな戦術を授けてくれます。

では各武器タイプを見ていきましょう：

奈緒江

刀：

奈緒江の刀は汎用性に優れ、スピード、攻撃、防衛のバランスが良い武器です。タイミング良く攻撃して敵をよろけさせれば、構え攻撃のチャンスとなります。刀は障子越しに敵を暗殺する能力を解除します。

鎖鎌

奈緒江の鎖鎌は、集団の敵と戦う際に大きな力を発揮します。鎖を伸ばして攻撃できるため射程が長く、多数の敵を一度に押しのけられるほか、先端の鎌で単体を襲うことも可能です。鎖鎌は最大10メートル先の敵を暗殺できる能力「瞬殺」を解除します。

短刀と隠し刃：

短刀と組み合わせる形で、隠し刃を使った戦闘が復活します。回転斬撃と高速突きを繰り出せるこの武器は、小さなダメージを重ねていくヒット&アウェイ戦法にうってつけです。短刀と隠し刃は「暗殺 - 双」の能力を解除します。

弥助

弥助の刀：

伝統的な侍の武器を弥助の体格に合わせて大きくしたもの。汎用性が高く、バランスに優れています。攻撃と防衛の双方に有効で、1対1の決闘や大規模な戦いで大きな力を発揮します。

薙刀：

先端に刃が取り付けられ、2メートル以上の長さを誇る弥助の薙刀は、集団との戦いに適しています。敵を追い払い、自分を取り囲む複数の敵を同時に攻撃するのに有効です。

金棒

弥助が扱う中で最も恐ろしく、最も重たい武器でしょう。敵の守りを崩し、わずかに当てただけでも鎧を粉砕します。しかし圧倒的な破壊力を誇る分、スピードと機動性に欠けます。金棒を使いこなすにはタイミングが非常に重要です。

弓

弥助は弓を使い、油断している敵を、遠くから正確な狙いで倒すことができます。さまざまな種類の矢によって多彩な戦術をとることでき、精度を極めることでその効率が上がります。

鉄砲

鉄砲は圧倒的なパワーと殺傷力を持つ武器です。弓よりも射程が広く、高い防具貫通力を誇りますが、連射速度が遅く、リロードにはさらに時間が掛かります。敵に感知されてもいい時には有効な武器です。

武器をマスターするには時間と努力が必要です。『シャドウズ』では戦闘を通じて経験を積み、獲得した熟練値を好きな武器タイプに消費することで、新たな能力を解除できます。

敵を知れ

Charles「ゲームを進めて日ノ本の新たなロケーションを発見していくと、より強い敵に遭遇するようになります。新たな能力や技で襲いかかってくる彼らの登場により、プレイヤーはさまざまな戦闘能力を試されることになります」

『シャドウズ』には数多くの変化に富んだ敵が登場しますが、わかりやすく整理するため、その一部を大まかに分類しました：

賊

弱者を餌食にする日和見主義者たちです。まともな戦闘訓練を積んでいないため、それを補う奇策で襲いかかってくることがあります。恐ろしい脅威になり得る怪力タイプには注意しましょう。

足軽

各家の部隊の大部分を占める雑兵です。基本的な武器を持ち、ごく普通の戦略を用います。奈緒江に対してより攻撃的になる傾向があり、弥助に対しては怯む様子を見せます。

ステルスの記事では、煙玉を使用して足軽を暗殺する奈緒江の動画をご覧いただけます。

浪人

主を失い、次の食事もままならなくなった侍です。浪人の多くは奈緒江や弥助の敵に雇われており、道中でプレイヤーを見つけると彼らは襲いかかってきます。元侍であるため鍛錬を積んでおり、みすぼらしい身なりに騙されてはいけません。

下にある「猛撃」の動画で実際の浪人をご覧いただけます。

侍

卓越した戦士である彼らは鍛錬を積んでおり、戦闘では恐ろしい相手となります。信頼を寄せる刀から破壊的な金棒まで、侍はさまざまな武器を使い、上質な防具一式（高レベルのエンドゲームセットを含む）を身に着けており、驚くべき数の攻撃やカウンターで襲いかかってきます。

無警戒のところを襲えれば、忍は簡単に侍を排除できます。ただし、脅威の存在に感づくとすぐさま警戒し、手強い敵となるため注意が必要です。

上にある「鞘構え攻撃」の動画で実際の侍をご覧いただけます。

侍大将

侍から派生した彼らは、城にだけ現れる敵タイプです。独特な戦闘スタイルで、多くの技を組み合わせて戦います。それだけでも強敵ですが、他の侍にも取り囲まれるとさらに厄介な状況になります。

とはいえ、侍大将はゲーム内でも最上級のアイテムを持っている可能性があるため、手間をかけても挑む価値があります。

警固番

屈強な侍の精鋭集団です。すべての地域において、警鐘が鳴らされた際の増援として現れます。特徴的な白いたてがみと仮面が目を引く警固番は、敵に恐怖を植えつける役目を担っており、『シャドウズ』における最難関レベルの強敵です。

敵の戦術を学べ

敵の行動パターンや戦術を知れば、どんな状況でも優位に立つことができます。『シャドウズ』でプレイヤーが遭遇するメカニクスや試練の一部を簡単にご紹介します：

猛撃

猛撃を行う時は、敵の武器が特徴的な青い光を放ちます。防御、突き崩し、受け流し、回避を成功させても止まらない短い連続攻撃で、何があっても次の一撃が繰り出されます。

上級プレイヤーは各攻撃を突き崩し/受け流しで防ぎ、敵を脆弱状態にしようと試みるかもしれません。ですが最後の一撃を防ぐだけでは不十分です。相手を追い込むには、一連の攻撃すべてに対処しなければなりません。

阻止不能攻撃

阻止不能攻撃を行う時は、敵の武器が特徴的な赤い光を放ちます。これは極めて強力な激しい攻撃で、回避するのが望ましいです。防御、突き崩し、受け流しでそのエネルギーの大半を無効化できますが、ガードを崩され、追撃に対して無防備になってしまいます。

上級プレイヤーはタイミング良く回避を狙いましょう。阻止不能攻撃を完全回避すると、敵を脆弱状態にできます。

これらの攻撃の一部をご覧ください。

防衛アクション

攻撃を受けた敵は、流れを覆そうとさまざまな反応をします。一歩下がるだけの簡単なアクションから、素早い阻止不能カウンターでプレイヤーの反射神経を試すものまで、このアクションは多岐にわたります。

敵は基本的に人数が増えるほど余裕を感じ、防衛アクションが少なくなります。ですが強敵との1対1の対決では、防衛アクションが絶えず繰り出されるようになり、プレイヤーは持てるすべてを駆使して多彩な攻撃を仕掛けなければなりません。

『アサシン クリード シャドウズ』では、意表をつく遭遇戦、トーナメント戦、伝説的な相手との決闘など、さまざまな形でプレイヤーの戦闘スキルが試されます。2月14日の発売日以降、皆さんにこのシステムを堪能してもらうのが楽しみです。

ステルスに焦点を当てた過去の記事もご覧いただき、パルクールについて解説する次回の記事にもご注目ください。