開発者ブログ: Y5S3のサイトとスコープ
2020年8月18日Y5S3では、新たなサイトとスコープを追加し、既存のスコープに調整を加えたうえで全てのオペレーターおよび武器に再分配して照準器の刷新を行います。また、さらなるアクセシビリティとカスタマイズのオプションも追加されます。
この記事では、照準器に加えられる変更を詳しくご紹介し、その意図やゲームバランスへの影響などについて解説していきます。
用語集
記事内で使用される用語の解説:
- 照準器: エイム用デバイス全般を指します。
- サイト: レッドドットやホログラフィックなど、ズーム機能を持たないエイム用デバイス。
- スコープ: ACOGなど、ズーム機能を備えたエイム用デバイス。
- レティクル: エイム用デバイスの接眼部に表示されるラインパターンやマーキング。
照準器の変更点と再分配
既存のスコープ2種に調整を加え 新しいサイトとスコープ4種を追加します。新たに追加されるのは、レッドドット1種、ホログラフィック1種、スコープ2種(ズーム倍率はそれぞれ1.5xと2.0x)です。
これらの変更を受け、照準器の再分配を行うことにしました。Y5S3では、ほぼすべてのオペレーターとその銃に、以前とは異なる照準器が割り当てられます。照準器の変更点および再分配の詳細については、本記事内に解説がありますのでそちらをご参照ください。
「レインボーシックス シージ」の照準器を刷新する主な目的は、プレイヤーにより多くの選択肢を提供するため です。全ての武器で全ての照準器を使用できるわけではありませんが、その中で選択肢の幅が広がるよう努めました。また、この変更によってゲームプレイにも新たな可能性が生まれ、これまでにない体験 をお楽しみいただけるはずです。オペレーターとその武器で新たな照準器と組み合わせが登場することになりますので、これまで使用していなかった武器もこの機会にぜひ試してみてください。お気に入りの銃や照準器が見つかるかもしれません!
さらに、今回の変更はプレイヤーの選択肢の幅を広げるだけでなく、私たちにとってもオペレーターと武器に対する 新しいバランス調整の手段 となります。これまで武器のスコープでは、ACOGの有無でしか差別化することはできませんでした。ですが、既存スコープの調整および新スコープの追加が行われたことで、オペレーターと武器に割り当てられるスコープの選択肢はズーム倍率がそれぞれ1.5x、2.0x、2.5x、3.0xの4種類になりました。このように全体的に選択肢が増えただけでなく、バランス調整の難しい一部の武器に対しては新たな調整手段としても有効です。また、オペレーターごとの役割を差別化することにも役立ちます。
最初の再分配は、オペレーターと武器のバランスおよびゲームプレイにおけるニーズを考えた上で実施されています。なお、武器タイプによっては使用できる照準器が決まっているものもあります。たとえば3.0xスコープはマークスマンライフル、2.5xスコープはLMGおよびアサルトライフルに割り当てられます。また、他にも考慮しなければならない技術的な制約も存在します。私たちの目標は、再分配を速やかに行っていく ことです。テストサーバーのデータや皆さんのフィードバックに応じて適宜調整を行っていきますので、ぜひご意見をお寄せください!
スコープの調整
スコープ2.5x(acog)
ACOGについては、NATOとロシア製のもの両方で ズーム倍率を3.0xから2.5xに変更 します。近距離戦の比重が大きくなっている現状において、ACOGはズーム倍率が高すぎるとの指摘が寄せられていました。そのため、倍率を引き下げることで人気の高いスコープの改善を図りました。ACOGの変更点はこれだけですが、今後の選択メニューでは「スコープ2.5x」という名称になり、使用可能な対象は以前より少なくなります。本記事の下部に新しい分配の詳細を記載していますので、そちらもご参照ください。
スコープ3.0x
これまでCapitãoとGridlockのLMGで使用可能だったこのスコープは、引き続きズーム倍率3.0xのままとなります。その結果、非固有照準器では最大倍率のスコープとなります。メニューでは「スコープ3.0x」と呼称されます。なお、レティクルには調整を加えています。狙いが定めやすくなるように、よりクリアな見た目に刷新 しました。以前よりも装着できる武器が増え、主にマークスマンライフルを使用するオペレーターで使用可能になります。
ここで触れていない他の照準器については、以前の状態のまま変更はありません。
新しいサイトとスコープ
レッドドット・サイト(m4s)
新登場のM4Sレッドドット・サイトはズーム倍率1.0xです。すなわち、他のレッドドットと同様のズームなしのサイトとなります。この追加の目的は、新たな選択肢を増やすというだけでなく、プレイの快適性の向上 という側面もあります。M4Sはゲーム内のNATOレッドドットよりも位置が高くなっているため、エイム時に見える武器のピカティニー・レールの部分が小さくなります。ひとまずは一部のオペレーターと武器のみに割り当てられますが、皆さんの反応次第では対象を広げていくかもしれません。
ホログラフィック・サイト(mh1)
新登場のMH1ホログラフィック・サイトも ズーム倍率1.0x ですが、クリアな見た目と異なるレティクル を備えています。このサイトは、NATOホロサイトの人気の高さを受け、快適に使用できるホログラフィック・サイトをもう1つ増やそうと考えて追加されました。MH1がどのようなパフォーマンスを発揮するかについては、大きく注目しています。初めは一部のオペレーターと武器のみに割り当てられますが、皆さんからのフィードバックを参考に対象の拡大・縮小を行っていくかもしれません。
スコープ1.5x
この新スコープはズーム倍率1.5xで、メニュー内では「スコープ1.5x」と呼称されます。これまで「レインボーシックス シージ」にはなかった新しい倍率であり、長距離と近距離の中間 となる新たな選択肢を提供します。近距離戦はもちろん、10mの距離からでも使いやすい絶妙なズーム倍率のスコープ1.5xは、プレイヤーの間で人気のスコープになるはずです(10mというのは「レインボーシックス シージ」では平均的な交戦距離と言えます)。
スコープ2.0x
この新スコープは、ズーム倍率2.0x という新たな中距離倍率を備えており、メニュー内では「スコープ2.0x」と呼称されます。全体的に分厚いスコープ2.5xに比べ、スリムなフレーム を持っていることが特徴です。ただし、左上に死角が生じる という欠点もあります。このスコープはLMGやアサルトライフルなど、比較的射程の長い武器に割り当てられます。
選択メニュー
使用できるサイトとスコープの割り当ては、武器によって異なるだけでなく、武器とオペレーターの組み合わせ によっても変わります。本記事の下部に新しい割り当てのまとめを記載していますので、詳細はそちらをご参照ください。
選択メニューのレッドドット、ホログラフィック、リフレックスの各種サイトは今後もそれぞれのカテゴリーに分類されます。以前と同様、各タイルの名称は変わりませんが、選択中の武器に対して複数オプションのどれが使用可能なのかを示すアイコンが変化します。
なお、スコープには複数のズーム倍率が存在するため、選択メニューには各倍率の専用タイルを用意しました。このタイルとそれぞれの固有アイコンは、選択中の武器でそのズーム倍率が使用可能かどうかによって表示/非表示が切り替わります。
選択メニューの全タイルと、それに含まれる非固有照準器の一覧は以下のとおりです:
なし
アイアンサイトを示します。選択した武器によって外観が変わるため、メニューアイコンはありません。
レッドドット
1.0xのレッドドット・サイトを表示します。
該当するもの:
- NATO
- ロシア
- M4S
- #### ホログラフィック 1.0xのホログラフィック・サイトを表示します。
該当するもの:
- NATO
- ロシア
- レーザー
- MH1
- #### リフレックス 1.0xのリフレックス・サイトを表示します。
該当するもの:
- NATO
ロシア
スコープ1.5x
1.5xのスコープを表示します。
スコープ2.0x
2.0xのスコープを表示します。
スコープ2.5x
2.5xのスコープを表示します。
該当するもの:
- NATO
ロシア
スコープ3.0x
3.0xのスコープを表示します。
オペレーター・武器ごとの新しい割り当て
攻撃オペレーター
防衛オペレーター
注意:
- この割り当てはメインウェポンのみを対象としており、サブウェポンには適用されません。
- 以下のオペレーターは含まれていません: KaliにはCSRX 300の固有スコープしかなく、Blitz、Montagne、Clashはメインがシールドであるため除外されています。
こちらか上の画像をクリックすると、照準器の新しい割り当てをまとめた高解像度PDFをダウンロード可能です。
アクセシビリティ: 照準器カラーのカスタマイズ
私たちは誰もが楽しめるゲームを目指しています。アクセシビリティの改善は、「レインボーシックス シージ」を進化させるために非常に重要です。
色覚異常や視覚障害を抱えるプレイヤーにとって、射撃時のフォーカスや照準操作に困難が生じ得ることは、私たちも把握しています。そこで、レティクルのカラーと照準器の不透明度を変更できる新機能を導入し、あらゆるプレイヤーの射撃操作の快適性の改善を図ります。 これは私たちが目指すアクセシビリティの改善の第一歩であり、今後もさらなる拡張を行って様々な選択肢を提供していく予定です。
ゲームのオプションメニューに「アクセシビリティ」タブが追加されます。照準器カラーの変更は、このタブから実行できるようになります。
選択可能な5つの設定には、各種の色覚異常状態に合わせて調整されたカラーオプション、デフォルトオプション、全ての照準器のレティクルのカラーを調整できるカスタムオプションが用意されています*:
- デフォルト
- 照準器カラー: デフォルト
- 照準器の不透明度: 100%
- 2型色覚
- 照準器カラー: 調整(青)
- 照準器の不透明度: 100%
- 1型色覚
- 照準器カラー: 調整(黄)
- 照準器の不透明度: 100%
- 3型色覚
- 照準器カラー: 調整(ターコイズ)
- 照準器の不透明度: 100%
- カスタム
- 照準器カラー: 12色から好きなものを選択可能
- 照準器の不透明度: 20%~100%の間で調整可能
*KaliのCSRX 300とCapitãoのクロスボウについては、今後のアップデートで調整機能に対応します。
私たちは全てのプレイヤーがより快適にプレイできる最高の環境を目指しています。 その実現のため、選択したカラー設定を確定する前に、実際の照準器の状態をプレビューできる機能をメニューに追加する予定です。今後のアップデートをお待ちください!
ads感度アップデート
エイム時の挙動について、照準器によってばらつきを感じる という指摘と ADS感度をもっと細かく調整したい という要望が、プレイヤーの皆さんから寄せられていました。これらの声に応えるため、Y5S3ではエイム(ADS)の感度システムにいくつか変更を加えます:
ゲームプレイ
照準器によって挙動のばらつきを感じる原因は、サイトやスコープを使用した時の視野の違いがエイムに影響を与えているからです。この視野の差を補うため、ゲームプレイに調整を加えました。これにより、照準器によって変化する 全ての視野およびズーム倍率で、エイム時の挙動がより一貫性のあるものになります。
(詳細が気になる方のために具体的な内容を記しておくと、ズーム倍率の基準をFOVレシオから焦点距離に変更しています)
メニュー: ズーム倍率ごとのads感度カスタマイズ
照準器の複数のズーム倍率でADS感度をより細かく調整できるよう、オプションメニューの「操作」タブに変更を加えました。
ご使用のプラットフォームによって「マウスADS感度」または「コントローラーADS感度」というボタンが新たに追加されていますので、ここからADS感度の設定が可能です。
このパネルでは「スタンダード」と「アドバンス」という2種類のADS感度設定から好きな方を選択できます。
スタンダードads感度
スタンダードでは、倍率の違いに関係なく全てのサイトおよびスコープに対し、共通のADS感度を1~100の間で設定可能です(デフォルト設定の50を維持することも可能)。
アドバンスads感度
アドバンスでは、上記の画像のように各ズーム倍率のスライダーを動かしてADS感度を個別に設定可能です。
この追加カスタイマイズオプションによって、エイム挙動をより細かく自分の好みに合わせて調整することができます。
注意: 既存のプロフィールがあるプレイヤーに対しては、本パッチ以前のプレイ感覚が維持されるよう、ADS感度設定が自動的に調整されます。前述の改良点を活用し、全ズーム倍率間で挙動の一貫性を高めるためには、ADS感度設定をいったんデフォルトに戻してください。
まとめ
今回ご紹介した内容は「レインボーシックス シージ」に大きな変化をもたらすものであり、初めは戸惑う方もいるかもしれません。 しかし、これらの変更は本作とそのゲームプレイ、そしてプレイヤーの体験を真に改善するものだと考えています。
この記事がサイトとスコープの変更点を理解する助けになれば幸いです。これらはY5S3のテストサーバーに実装されますので、ぜひお試しください!
公式アカウントにて皆さんからのフィードバックをお待ちしています: Twitter、Reddit、Facebook、フォーラム
協力
- 「レインボーシックス シージ」コアゲームプレイ改良班
- 「レインボーシックス シージ」バランス調整班
- 「レインボーシックス シージ」PC・アクセシビリティ班
- 「レインボーシックス シージ」オペレーター班
- 「レインボーシックス シージ」コミュニティチーム